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バトル-377 [高校生バトル-38]

「雅、詩織の近衛隊は結構利益を出してるみたいだな。」
「うん、グループとしての活動と個人の特技を上手く絡めてアイドル的に売り出したからね。
 十四か国から集めたことも有って、各国のテレビ局が取り上げてくれ、グッズ製造が追いつかないぐらいに人気急上昇中なの。
 立ち上げて間もないYouTubeチャンネルの登録者も順調に増えてるから、編成の拡大を早めても問題なさそうよ。」
「雅の思惑通りと言うことか?」
「まあね、知性派、武闘家、踊れる人に歌える人、個別に売り出してもそれなりの評価を得られそうな人達だけど、詩織の近衛としてユニットを組んだことで半端ない相乗効果を生み出せたわ。
 知性派は日本語も堪能で、日本のテレビ番組でも重宝され始めてるでしょ。」
「そんなんで詩織の警護は大丈夫なのか?」
「しばらくは治安の良い土地が続くし、現地の警察や軍隊も警護したがってると言うか、適当な理由を作って詩織に会いたい人ばかりみたい、詩織は覚悟してたけどスケジュールが組みづらいとぼやいてたわね。」
「社会改革に向けて稼ぎたいから現地の要人と良好な関係を築いておきたいとは話してたが。
 でも女性の立場が弱い国も有るから思う様には進まないかもな、若さもハンディになるだろうし。」
「その辺りは同行してるスタッフが女神さま路線を進めると話してて、ちょっと楽しみでは有るのよ、女神さまが女性の地位を高めてくれないかとね。
 女性の地位が低いエリアでも女神様となると扱いが違って来ると思わない?」
「う~ん、それは有るかもな、詩織には男尊女卑を打ち破るだけの力が備わっているかも。
 だが、思ってたより広範囲で女性は弱い立場に立たされているみたいだな。」
「そうね、女性が子を産み、育ててる間に男性が社会的な地位を確立して来たと言う、長い歴史的な過程を経て今の社会が有るとしても…。
 でもね、何処までが本能で何処からが後天的に得た感情なのかは分からないのだけど、私はお兄さまの…。
 お兄さま以外の男性を慕う気はないから微妙な話しだけど。」
「はは、始めて出会った時から変わらないのは嬉しくも有るが…。」
「詩織が旅立って寂しそうだったけど、私が旅に出ても寂しい?」
「そんなの当たり前だろ。」
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