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バトル-376 [高校生バトル-38]

「ねえ、お兄さま、詩織を守る近衛兵の映像、見てくれた?」
「ああ、衣装のデザインに苦労してたそうだが、なかなかの出来だったな。」
「詩織の衣装とバランスを取る必要が有るでしょ、YouTubeチャンネルの視聴数にも影響するからとデザイナー達はかなりのプレッシャーを感じてたみたい。
 でも、お披露目の映像が好評だったから報われたわね。」
「近衛兵の一期は三十人とはいえ国の予算、除隊後は国の幹部として働いて貰うとしても国民が賛成してくれて良かったな、雅。」
「うん、当初の思惑通り多国籍、十四か国からだけど、基礎研修の段階から遠江王国への忠誠と言うか、詩織に対する忠誠心の塊が集まったそうで頼もしいわ。」
「選び抜かれた人達だと聞いたが。」
「条件を高く設定したのに応募者が多くてね、合格者の中にはアメリカの名門大学に合格出来るレベルの人もいるのよ。」
「それでも近衛兵の道を選んだのは?」
「株式会社SHIORIの幹部候補と言うのが魅力的なのでしょうね、研究は遠江大学でと言う人達だから。」
「そんな人達だと近衛兵としてのトレーニングに抵抗を感じたりはしないのかな?」
「女神の如く崇拝する詩織の警護をさせて貰えるのに不満なんて有る訳ないでしょ。
 合格者全員の面接映像を見せて貰ったけど詩織を崇拝する気持ちの強い人ばかりだったわ。」
「崇拝か…。」
「詩織は元から大人びていたけど最近は更に綺麗になったでしょ、写真集やポスターの売り上げが日本国内でもぐっと伸びて、エッチな写真どころか水着姿もないのにね。」
「ようやく日本人も詩織の魅力に気付き始めたと言うことか。
 雅の魅力に気付くのは早かったのにな。」
「ふふ、その分飽きられるのが早かったりして。」
「まだまだだろ、YouTubeチャンネルで稼げてるだけでなく本を出せば必ず売れる、近衛兵達の給料は印税からだろ。」
「今の所はね、でも近衛兵の人数を増やしたいから、もっと稼がないとね。」
「今の人数で充分じゃないのか?」
「リアルで多い方がインパクトが有るし、雇用の場人材育成の場としての意味合いが有るでしょ。
 彼らは私達の意思を受け継ぎ、更に広めてくれる存在だと位置づけているの。」
「そうか…、そう考えると少ないか…。」
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