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バトル-300 [高校生バトル-30]

「雅、株式会社SHIORIも随分形が整って来たよな。」
「はい、皆が頑張ってくれたお陰だけど、三郎兄さま、私達も成長したと思うわよ。」
「ふむ、どんな所が?」
「チーム詩織のメンバー達も買い物に行った時に見る所が変わったと話していて、以前は単なるお客さんとして見ていたのが経営者目線と言うか、接客や店のシステムに目が行くようになり、それが株式会社SHIORIの運営に反映されているみたいなの、親が経営者をしてるメンバーは家業についても考える様になったとか。」
「そんな子は多いの?」
「それなりにね、親の能力が高ければ遺伝的にも環境的にも恵まれるでしょ。」
「経営者は我々の活動をどう見てるかな?」
「調査をしていないから詳しくは分からないけど、協力してくれる人は増えてるわよ、飲食店ではうちの商品を使ってくれたり、ガーデニング資材を店の装飾として使ってくれたりとね。
 前から私達のグッズ販売に協力してくれてたお店は、お菓子の販売を始めてくれただけでなく、私達のアンテナショップとしての支店を都市部に開店して行く計画も立ててくれてるの。」
「そうか、話は聞いていたが雅達からの繋がりも有ったんだ。
 これから、その輪を広げて行きたいものだね。」
「人脈ってことになるのかな?」
「ああ、私利私欲の人も絡んで来るだろうが、そんな人達とも上手く付き合って行かないとね。」
「会って話せば何となく分かるのだけど全員と面会までは出来ないからな…。」
「まあ、行動を見てれば分かるさ、その為にデータを整理し管理してるのだからね、協力的な会社は売り上げが伸びるだけでなく余分な経費が抑えられて行くが、一見売り上げが伸びていても販売促進などの名目で多くの経費が掛かってる会社はこっちにとって利益率が下がってる場合が有って要注意なんだ。」
「お兄さまの取引先にもそんな会社が有ったの?」
「うん、疑問を感じた担当者が先方に確認して貰ったら社員の不正が見つかり懲戒解雇に、その会社との関係はその後良くなったよ。」
「ぼんやりしていてはダメなのね。」
「取引には信頼関係が必要だが組織にはどんな人がいるか分からないからな。
 チーム詩織みたいな組織は稀有なんだ。」
「そうね、お金の流れは全て公開してるから不正は起きにくい、それはチーム詩織だけでなく株式会社SHIORIでも言えること、詩織ならこう判断するだろうと言う考え方は多くの社員が自身の判断基準にしているみたいでさ。」
「雅はそこに多少イレギュラーな発言で刺激を与えているのだろ?」
「まあね、真面目過ぎる集団は弱さも有ると思うの、自分達とは違う考え方も有ることを忘れては行けないでしょ。」
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