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バトル-288 [高校生バトル-29]

「なあ三郎、詩織達の新会社の状況はどうなんだ?」
「社員が多国籍なので意思疎通に苦労する面が有るようですが、現地サポートの話では経理や総務などを担当している遠江支社が間に入って頑張ってくれてるそうです。
 作業上のトラブルは人間関係も含め総務部へ報告する様に義務付けた所、英語力向上に繋がっているのだとか。」
「えっ…、あっ、他人の悪口を上手に表現する練習になってるとか?」
「まあ、最初はそんな感じなのかな、報告に対しての改善策が詩織さまから直接提示される。
 チーム詩織は人間同士のトラブルに関して双方の意見を聞くことも有ってね。
 彼らだって、チーム詩織と言うバーチャルな存在だと分かっているのだけど『SHIORI』と言う文字から、リアル詩織や少しずつ人気が出て来たバーチャルユーチューバー『SHIORI』の姿をイメージしながら助言を受け止めることに、結果、詩織達の掌の上で転がされている様なもので、そのまま意識改革に繋がっているのだとか。
 現地社員が我々の価値観を伝えるのに苦労していた子達も、積極的にチーム詩織と関わった子達に導かれ変わりつつ有るのだとか。」
「チーム詩織にとっては、かなりの労力だと思うが彼女達の負担は大丈夫なのか?」
「人間関係では同じようなトラブルが多いので、アドバイス担当は慣れるのが早かったそうだよ。
 技術的なトラブルは専門家と相談し、場合によってはうちのスタッフに動いて貰う事も有るのだけど、そう言った判断も卒なくこなしながら。
 エリートチームが実習として担当した測量も高校生大学生でチームを組み助言をしたんだ。
 それを通して測量の専門用語を英語で覚え使うと言った新鮮な経験が出来たそうでね、高校生の中には、英語の数学問題を解くことに挑戦し始めた人もいるそうだよ。」
「知的好奇心が刺激されたと言うことか。」
「たぶんね。」
「遠江支社が上手く回っているのなら安心だな。」
「でも、向こうでは今後協力的な国を中心に農場を増やして行くから油断は出来ないね、ハイティーンの子達もそれなりに雇って行くからね。」
「スタート時は特にトラブルが起きやすいからな、それで、株式会社SHIORI遠江支社は全く問題が無いのか?」
「そうだね、強いて言えば参加者がどんどん増えてることが有るかな。」
「そんなに増えたのか?」
「特に高校生がね、英語を実践的に使用する環境への憧れ、商業高校生は商業体験実習。
 積極的に後押ししてくれる高校も増え始め、これから益々面白くなって行くと思うよ。」
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