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バトル-281 [高校生バトル-29]

「三郎、今回の旅行は成功だったわね。」
「うん、詩織達が頑張ってくれたしそのバックアップメンバーも、途中日本との通信がおぼつかないエリアが有ったけど離れていても共に作業出来たのは大きかったな。
 春子姉さんのバックアップには詩織も感謝してたよ。」
「詩織はすっかり頼もしくなったわ。
 チーム詩織のメンバーと話す機会が有ったのだけどね、詩織ならこう考えるだろうって考えてる内に、詩織のことを益々尊敬する様になり、自分も詩織みたいな人になりたいとの思いが強くなったとか。
 バーチャル人格の中心人物が尊敬に値する人物だからこそ、多人数で構成される仮想人格が無理なく形成されつつ有るのだと思うのよ。」
「詩織は東京から越して来て直ぐにここの子達と馴染んでいたし、そのまま自然とリーダーになったからな。
 反抗期を自身で理解しコントロールを試みたと話してたぐらいだから対人スキルが高いとは感じていたのだけど、更にレベルアップしてるよ。」
「佐伯常務は詩織の話になるとデレデレで何時もの論理的思考回路が破綻するのよね、良い子過ぎる所が心配なのだそうだけど、友達と話してる時は普通の中学三年生だわ。」
「そのバーチャルなキャラクターは上手く作れそうなの?」
「直ぐに可愛い原案が幾つか出て来て見せて貰ったのだけど、私達が良いと思ってもメインターゲットのエリアに住む人達がどう受け止めるかは分からないのよね。」
「その辺りはあまり考え過ぎないで良いと思うんだ、日本や他のエリアで盛り上がってくれれば、むしろその方が観光客誘致に繋がるでしょ。」
「そうね、原案はエリアを限定せずに多くの人に見て貰いその感想を分析しましょうか。」
「うん、リアル詩織は感情表現をあまりしないだろ、その辺りをバーチャル詩織が受け持つことで詩織の存在をよりアピール出来る様になればと思っているのだけど、リアル詩織は高貴な感じ、バーチャル詩織は少しだけお転婆な感じと言うのはどうかな?」
「そうね、その辺りのキャラ付けまではまだ進んでないから、これから相談して行くことになるわね。
 バーチャル詩織にはミュージカルにも登場して貰いたいでしょ。」
「バーチャルなアニメーション的キャラクターとリアルが上手く嚙み合えば、より楽しい作品に仕上げられるそうだね。」
「一度試してみて深く考えるのはそれからかな、キャラクターの試作完成までには時間が掛かるみたいだから、焦らずじっくりと取り組みたいわ。
 それであの子達の新会社はどうなって行くの?」
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