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バトル-280 [高校生バトル-28]

「お兄さま、国王陛下の発表を受け、私達に対する注目度が上がっていますので、チーム詩織のことを公表するタイミングを考えたいです。」
「そうだな、詩織の分身をバーチャルユーチューバーとして表に出して行くプロジェクトをスタートさせたが、実際の映像を出す前に裏の事情もある程度知っておいて貰うのも良いだろう。
 我々の事業を成功させるには、注目して貰えるネタを忘れられない様に出して行く必要が有る、遠江王国に帰ったら、今後公表して行く内容を整理してスケジュールを決めようか。」
「そうですね、発表の間隔が空き過ぎない様に調整して最大限の効果を狙いたいです。
 私を模したバーチャル詩織の姿が皆さんに受け入れられれば効率が良くなるのですが。」
「まあ、日本のアニメは人気が有る、そんな雰囲気を醸し出すことになるのだから、それなりに受け入れて貰えるとは思うし、多くの人が参加しての詩織の分身、仮想人格実験と発表すればこのエリア外でも興味を持ちファンになってくれる人がいるだろう。
 バーチャル詩織の裏側を公表してからの目標としては、視聴者に人の集合体による仮想人格で有ることを忘れさせることだな。」
「そうですね、それは何としても成功させたいです、対話するAIとは別次元の存在として。」
「どんなことを質問されても比較的短時間で答えられる様に出来たら面白いのだが。」
「生身よりは胡麻化し易くなりそうですが、質問に対する返事を即座に返すと言うのは難しくないですか?」
「まあ、質問次第だがアドリブの利く子が声を担当してくれるたら心強いか。」
「う~ん、声の担当に負担が掛かり過ぎないシステムは今後の課題です。
 でも、完成された台本の有る対話なら問題無いですね、私が私の分身と対話するとかどうです?」
「それも面白いね、そこでリアル詩織とバーチャル詩織の違いを見せても良いし。
 なあ、分身の人格はどうなって行くと思う?」
「チーム詩織の脳みそメンバーが考えているのは、私と言う存在から離れ過ぎない形で様々な能力を発揮する人格です、リアル詩織ならこう考え行動するだろうと言う憶測を基準に、他者とのコミュニケーションを取って行く、チーム詩織メンバーが百人になっても違和感を感じさせない人格を維持出来るかどうかに挑戦したいと言うのが彼女らの…、まあ私ならそう考えるだろうと言われたのですが。」
「それに成功したら最高のチームだな。
 メンバー各自が自分とも向き合っていないと出来ないことだが、詩織のバランス感覚を意識するだけでもチーム詩織メンバーにとってプラスになると思うよ。
 そのまま新会社の核になって行くので有れば…、バーチャルな方の詩織を社長にするのも有りかもな。」
「そうですね、その辺りは王女さまとも相談して行く必要が有りますが。」
「王女は詩織の分身に対して何か話してたのか?」
「その話をした時はバーチャルユーチューバーの存在すら知らなかったそうで、調べてみると。
 今後は、自身のキャラクターを発注し作らせはしたものの気に入らず、私は生身の自分で勝負するとおっしゃるのではないかと思います。」
「はは、その可能性はどれぐらいなんだ?」
「75%ぐらいですね。」
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