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バトル-270 [高校生バトル-27]

「子育てと言えば衛生面が気になるのよね、病院が日本ほどには充実して無いし。」
「ああ、上下水道の普及が遅れてる地域も有からな、そこにもっと予算を回せる国となる手伝いがしたいが、先は遠そうだ。」
「軍事費を削ってインフラ整備に回せば良いのにね。」
「そうは行かない事情が有るのだろう。」
「せめて訓練の一環として軍隊がインフラ整備に当たるとか考えれば良いのに。」
「う~ん、工事中に攻め込まれたら軍隊の意味がないとは思う…、でも試しに提案してみるかな、今は国家間の紛争が起きる様な状況では無いから、国益を考え柔軟な考え方の出来る人がいれば可能性はゼロではないだろう。」
「何か思いついたの?」
「訓練の一環として道路整備の基礎部分を軍が担い、完成させるのは建設会社にするとかどうかな。
 他国から攻め込まれた時に陸軍を素早く展開するにはそれなりの道路網が必要だと話せば、道路整備に対する考え方が変わるかも知れないだろ。」
「それって現実的な話?」
「勿論さ、信長や秀吉の時代だって、道路整備を進めることは戦略的にも重要だった。
 その道路整備がそのまま物流を良くし経済活動の発展にも、江戸幕府も街道の整備に力を入れただろ。」
「その考えがこの国では弱いとか?」
「植民地にされたりした歴史的な問題も有るのだろうが…、日本の様に優秀な指導者に恵まれなかったのかもな。」
「それには教育も関係してるのよね。」
「だろうな、それが識字率に現れていて、もしかすると識字率が江戸時代の日本並みの国が有るのではないかと思うよ。」
「う~ん、江戸時代の識字率なんてイメージ出来ないのだけど。」
「世界的に見ても高かったみたいなんだ、同時代のヨーロッパ諸国と比べてもね、だから明治になり今までに無かった知識が入って来た時、それを受け入れ広められるだけの力が庶民にも有った、そこがアジアの諸外国と大きな差を生み出したのだろうな。」
「そっか、文章を理解出来る人が多かったから殖産興業に成功したとも言える…、学校制度の充実も、やはり教育がカギを握るのね。」
「とは言え、今の学校制度がベストだとは思えないだろ。」
「それで貧困層の子ども達を研究材料として実験的な教育を、彼らが喜んでくれる教育が行われていれば良いのだけど。」
「今の所、アルトバルで雇った子達は熱心に学んでいるみたいだよ、学習したことが収入に直結すると理解しているそうでね。」
「チーム詩織とメールのやり取りをしてる人達以外も?」
「ああ、学習内容は与えられる仕事に関係してるからな、漠然と何かに役に立つことが有るかも知れないと言う知識ではなく、直ぐに役立つ知識を学んでいる、英語にしてもね。
 その分、学習に熱が入ってるみたいだよ。」
「チーム詩織とメール交換してる三人の英語力がどんどんアップしてるのは感じてたけど、確かに学んだことを活かす場が有れば…、私も英語を使う機会が多くなってから語彙が増えたかな。」
「そう考えると学習の目標が入試と言うのは少し寂しい気がしないか?」
「漠然と将来役に立つと考えられれば良いけど、古文なんて…、まあ、面白いから嫌いではないのだけどね。」
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