SSブログ

バトル-261 [高校生バトル-27]

「この国への投資、私はパスするからね。」
「分かった、雅が予定していたこの国への投資は無くなったと明日さりげなく伝えて残念がらせてやるよ、やはり昨日会った人達の態度が決め手なのか?」
「それも有るけど、今日街を歩いていたら、こちらが言葉を理解出来ないと思っているのか、お兄さまの悪口を私達にだけ聞こえる様に話してる人がいてね。
 お兄さまの真意を全然分かっていなくて、ここに支社を立ち上げたら妨害が有るかもよ。
 一通りスタッフに伝えたら、やはりかと納得してみえたわ。」
「元々ここの政府は協力的では無かったからな。
 アルトバルとの相乗効果を考え早めの支社立ち上げを考えていたが、マイナス要素が思っていたより多い、我が社としても安心して投資出来る所を優先して行きたいからここは遅らせる方向で話が進んでいてね、支社立ち上げを一旦凍結し、他国で実績を上げてから考えることにしようとなりつつある。」
「それは正解かも、でも実際に来てなかったら、詩織関係のグッズが売れていると言う理由だけで投資してたかな。」
「そうだよな、伝え聞いてた情報だけでは見えて来ないことが有る。
 情報化社会となっても難しい所だよ。」
「ここに支社を立ち上げるかもって話は政府高官とかにしたの?」
「いや、今回は基本的に支社の立ち上げを匂わせる様な話はしないでおこうと考えていて、予定の国を全部周り終えてから判断し、それから動いて行くことにしようとね。」
「それでも、アルトバルでの動きを知っていたら、何かしらの期待を抱きそうなものなのにな。」
「だよな、次の訪問国からは歓迎のメッセージが沢山届いて、この国とは政府の対応が凄く違っていてさ。」
「遠江王国を国として認めて下さるとか?」
「その流れになってるよ、国王主催の晩餐会を開いてくれるぐらいだから。」
「この辺りで一番裕福な国なのでしょ、アルトバルとは動機が違いそうね。」
「どうかな、豊富な資源を保有してはいるが、将来を見越し観光にも力を入れて行こうと言うことかもだぞ、何時までも化石燃料に頼っていてはいけないと言うのが国際的な流れになってるからな。
 まあ、ここよりは英語が通用するから商売はし易いだろう。」
「国によって随分違うのね、裕福な国だから貧民街なんて無いのかしら。」
「ああ、データを見る限りでは治安も良い。」
「こことは真逆なのか、それだと支社を立ち上げる意義は弱いのね。」
「まあな、それでも稼がせて貰えれば、その利益を他国への投資に充てることも出来る、食料を輸入に頼ってるみたいだから美味しい食べ物は売れると思うんだ。」
「そっか、遠江王国の本社で収益を出しにくい部門を他の部門がカバーしたみたいに出来れば、このエリアの支社も安定して行くということなのね。」
「うん、実際にどんな国なのか見てからの判断になるけどな。」
nice!(10)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。