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バトル-258 [高校生バトル-26]

「三郎、アルトバルの時とは違い次の旅は一か国に付き五日程度でしょ、スケジュールはきつくならない様に組めたの?」
「うん、母さんが心配しなくて良いように一か国で四つだけのプログラムにして貰い、その内の一回は四人で出席するけど、後の三回は僕が真子と二人だけ、詩織と一緒に、雅と、と言う形での出席にして、残りの二人は休養を取れる様にしたんだ。」
「三郎が女の子をとっかえひっかえしてると思われないかしら。」
「かもね、後、アルトバルのエリートが交代で同行、ガードしながら案内してくれることになってるし、アルトバル支社の社員も周辺諸国に支社を立ち上げて行くことを前提とした調査を兼ね、交代でサポートに来てくれるから安心してよ。」
「支社の皆さんは忙しくないの?」
「スタート時と違って現地社員に任せられることが増えたから大丈夫さ、休暇も兼ねてるのだけど、雅達のお供を是非ともしたいそうでね、皆さん妹達の大ファンなんだ。」
「詩織は向こうでの人気が高まってるって聞いたけど。」
「あのエリアでは、僕らの事がアルトバル切っ掛けで知れ渡りYouTubeを見てくれる人が随分増え、グッズも売れてるのだけど、アルトバル支社の売り上げに一番貢献してるのは詩織なんだ。
 他のエリアでは詩織と雅の人気はそんなに差が無いのに、あのエリアの人達は男女問わずみんな詩織のファンでさ。」
「確かに大人っぽくなって綺麗な子だけど、そこまでとわね…。」
「向こうからは色々リクエストが来てるから、詩織と相談中だよ。」
「どんなリクエスト?」
「ポスターや写真集、水着姿NGだと伝えたら逆に水着姿にはなって欲しくないと言われたとか。
 それとCD、YouTube動画を見た人達からもっと歌を聴きたいと言う声が幾つも届いてさ。」
「その気持ちは分かるわ、本格的なトレーニングを始めた頃とは全然違うものね、天は二物を与えずと言うけれど、彼女の場合は一芸に秀でるものは多芸に通ずの典型だわ。」
「能力の高い子が努力した結果だと言うことも上手く伝えられて、それが詩織の人気を押し上げてるみたい、スタッフは演出を意識していたそうだけど、変に作った虚像ではないからやり易かったと話してた。」
「ただの虚像ではボロが出かねないものね、今度の旅行でグッズの売り上げが更に伸びるのかしら。」
「四つの国でステージに立つのだけどすでにその全てが満席、有料のネット配信もチケットの先行販売が好調なんだ。」
「もしかして次の支社を立ち上げる予算はそこから?」
「うん、当初の計画より前倒し出来そうで、どの国を優先させるかは旅をしながら検討することになると思う。
 有料のネット配信は旅行後も定期的に行って行くからね。
 ライブは会場の設営などに手間が掛かり入場者数が限られるけど、配信なら桁が違うでしょ。
 チケット単価を抑え気味にすればかなりの人数が視聴してくれることは、遠江王国秋の祭典での配信で確認出来たからね。」
「支社の一つや二つ簡単に立ち上げられるとか?」
「勿論さ、小さく始めて可能性を探るスタイルを変えるつもりはないから。」
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