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バトル-257 [高校生バトル-26]

「お兄さま、遠江王国秋の祭典には海外からもお客さんが来るって聞いたけど、どんな人たちなの?」
「アルトバルからは雅達の友人の一部が家族揃って来日…、う~ん、来日に対して来遠みたいな言葉を作って定着させる必要が有るのかな…。」
「そんな話は少し聞いてたけど確定したのね。」
「ああ、他には遠江王国との国交を考え始めてる国からの視察団とか、アルトバルが式典を通して単に目立っただけでなく、うちが支社を置き経済の活性化を図ってることに興味を持ったみたいでね。」
「遠江王国を国として承認する二か国目になりそうなの?」
「その可能性は有るみたいだ、支社には周辺諸国の政府関係者から問い合わせが有り、マスコミの取材も受けているからな。」
「国交を樹立したらメリットが有ると考えられているのかしら?」
「それぞれに思惑はあるだろう、日本からの観光客がアルトバルばかりに集中してしまったら面白くないだろうし、我が社の先行投資額も知れ渡ってるみたいだからな。」
「それなりの額になってるけど、他の国にまで投資して行く余力は有るの?」
「すでにアイテムの売り上げが伸びてるし、YouTubeでもアルトバルに関するコンテンツの視聴者数が増えてるだろ、世界に対して遠江王国の理念を伝える為なら多少借り入れてだって支社を増やして行きたい、その事業展開を成功させる為に周辺諸国を歴訪するのだからな。」
「日本国の一部である小さな国が世界に対して影響力を発揮出来たら面白いのだけど簡単なことではないのよね。」
「まあな、だが、すでに大きく注目されていることは間違いない、昨日も雅達に取材依頼が来ていただろ。」
「うん、海外からは詩織に、日本国内からのは私がメインなのだけど二人セットで受けて行くことにしたわ、互いにフォローし合えるからね。
 今は二人で芸人の様な定番のネタを持てないかと検討してるのよ、有ったら楽でしょ。」
「お決まりのセリフってことか…、そうだな…、自分も伝えたいことを端的に表している言葉を一つ決めて多用するのも有りなのかな。」
「お兄さまは一つに絞れそうにないよね、でも色々な表現を使うよりは、伝いたいそれぞれを同じ表現で繰り返した方が伝わり易いと思うわよ。」
「そうだな、一部の人からは毎回同じことを言ってるとの批判を受けるかも知れないが、多くの人に伝えて行くことを考えたら、分かり易いフレーズを繰り返し使って行くべきだな。
 真面目な話だけでなく、雅達と一緒にインタビューを受けることも有るのだから、軽いネタも一緒に用意しておくか?」
「そうね…、でもアメリカンジョークが日本人に伝わりにくいみたいなことが有りそうでしょ、アルトバルの連中に手伝って貰うべきかもね。」
「そうだな、彼らだって詩織にはすべって欲しくないだろう。」
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