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バトル-255 [高校生バトル-26]

「詩織、チーム詩織は上手く機能しそうなのか?」
「そうですね、皆さんチームの目的を理解してくれてますので、雅さえ暴走しなければ大丈夫だと思っています。」
「雅をチームに入れないという選択肢もあったのだろ?」
「それは無いですね、雅が暴走したとしても、それにメンバーが振り回されるだけのこと、その結果がチームにとってプラスになる可能性は低くないと考えています。
 真面目な人ばかりですので、少しイレギュラーな存在は不可欠だと思いませんか?」
「そこまで考えているのなら安心だが、全員が詩織として動いて行くのか?」
「いえ、本名は明かしませんがメンバーは脳みそナンバーで区別出来る形にし個人では無いと理解して貰い易くします、それぞれの脳がどんなやり取りをしているのかをメンバー全員が閲覧出来る状態にしチェック機能を持たせ、私も脳みそナンバーゼロとしてやり取りに参加するつもりです。
 私は必ずしも私達の考えが一致していなくても良いと考えていまして、まずはアルトバルで出会った人達との交流をチームメンバーが、私の分身、私の脳みその一部として始めたらどうなって行くのか、それを楽しみたいですね。」
「チーム詩織と言う言わばバーチャルな人格で、個人を装いつつ多人数で構成される脳…、意見の相違だって…、でも一人の人間だって考えがまとまらないことも有るかのかな…。」
「ですね、バーチャルな存在の詩織が私を離れて成長して行く可能性も有ると思いません?」
「うん、実に面白い実験だと思うよ、組織論的に考えられるし、心理面でも、考えの近いメンバーが集まってるとは言え、そこでバーチャルな人格が形成されたら、その人格が迷うことも起きてくるよな。」
「はい、但し、そんな場面での決定は多数決では無く私の判断と言うことになりました。
 多数決の欠点は今までも話し合われてきましたので。」
「その分、詩織の負担が大きくなるのだろ?」
「元々私一人の力では大したことが出来ないと、みんなに相談し、始めたことです。
 会社組織をいちいち多数決で動かしてたら問題が多いのと同じ事ですよ。
 私達は人間なのだから判断を誤ることも有る、それでも複数の脳で構成されていればそのリスクが軽減されるのではと、脳みそナンバー03が話していました。」
「そうだよな、会社でも多くのスタッフが前向きな意見を沢山出してくれ組織の力と考えられる、社長として話す内容にはスタッフの考えが大きく反映されてるのだから、バーチャルの詩織とリアルな詩織がいても大して問題は起きないのかもな。」
「多少のトラブルは楽しみたいと思っているのですよ。」
「はは、余裕なんだね。」
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