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バトル-243 [高校生バトル-25]

「次郎兄さん、船便で届いた浴衣はアンテナショップにも置けるぐらいの数だった?」
「ああ、雅達の要請だからと頑張って売れ残りを集めたのだろう。
 でも売れ行きが悪かったら行商、頑張ってくれな。」
「それは大丈夫だと思うよ、雅と詩織が浴衣の着付け教室を開くし、チーム妹で着付け方法を解説する動画を作成してるからね。
 可愛く着こなしている姿を見たらみんな欲しくなるさ。」
「かもな、二人は早速どれを誰に試着させるか相談してたよ。」
「他はどんな商品が積んであったの?」
「観光客向けのグッズが中心だな、今まで土産ものとして売られてきた商品とは質の違いで差別化を図ろうと制作して貰ったのがお祭りに間に合った。
 日本人観光客がメイドインジャパンの商品を買うかどうかは微妙だけど、ここに来る前カナダのお土産として貰ったのはメイドインチャイナだったから、あまり気にしないのかも。
 後はアンテナショップで売れ行きが良かった物と新たに試してみる商品、ここのスタッフはお祭りで一気に売り捌くつもりなのだろう。」
「何が売れるかお楽しみ、とは聞いてるけど、売れなかったら不良在庫だよね。」
「アンテナショップの店員は商売上手だからひどい事にはならないだろう、彼は給料面で優遇してるのか?」
「うん、新店舗の店長候補としてそれなりにね、でも売るのは上手くても管理業務は任せられそうになくて、当面は日本人スタッフが管理を担当し彼には名物店長になって貰うと聞いてる。」
「経理スタッフも見つかっていないのか?」
「隣国で働いてる妹を呼び戻すから雇って欲しいと言う話が有って確認して貰ってるのだけど、特別なスキルを持たない社員とは給与条件に差を付けざるを得なくて…。」
「揉めるかも知れないってことなのか?」
「試行錯誤だから多少揉めることは覚悟の上だけど、多少で済まなかった場合も検討しないとダメなのだとか。
 女性は低く見られてるでしょ。」
「そうだな、富裕層ではそれほどでもないみたいだが、転職して給料が下がるのは本人も嫌だろうし難しい所だな。」
「一応大きく揉めたとしても、力の有る女性をその能力に見合った給料で雇って行くと言う方針を示す意味で、前向きにとお願いしておいたよ。」
「ここでの意識改革はそんな所にも気を配って行く必要が有るのだな…。」
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