SSブログ

バトル-241 [高校生バトル-25]

「お兄さま、遠江大学にアルトバルやこのエリアの歴史文化に関する研究室を立ち上げてみてはどうかな?」
「悪くはないが、雅、どうしてだ?」
「仲良くなった人が留学先として遠江王国を考えたいと言い始めてね。
 それならまずは誰でも参加出来る遠江大学からが良いと思うのだけど、参加してもほとんどの中高生は研究状況を閲覧しながらの自主的な研究に限られてしまうでしょ。
 でもアルトバルに関する研究なら、彼らこそが主体的な研究員に成れると思ってさ。」
「そうだな、我々にとっても彼らの考えに触れる機会を増やせると言うメリットが有るね。」
「彼らは自分達の歴史文化に対して興味がないのか、その辺りの知識が乏しいのよ、植民地時代が有ったのだから、その時の宗主国との関係は無視出来ないと思うのだけど。」
「街に当時の名残が有っても、若者は意識していないと言うことか。
 今後アルトバル支社や周辺諸国に立ち上げる支社にとっても、そう言った研究は必要だよな。
 彼らを取り込んで研究して行く意義は大きそうだが、彼らは遠江大学の特殊性を理解出来ているのだろうか?」
「卒業が無く大卒資格の得られない大学だとは強調しておいたけど、まだ一般的な大学のことも良く分かってないみたい、兄が隣国の大学へ進学したと言う人でもね。」
「中学生なら仕方ないか、彼らと遠江大学関係者との交流はどうなってる?」
「まだこれからよ、今までは貧困問題関連の人が中心で、富裕層の子弟に対する教育、その改革を考える人達は到着して間がないもの。
 貧困層と違って帰国してからでも連絡が取りあえるからと優先順位を下げたでしょ。」
「そうだったな、雅達が先に仲良くなり両者の間を取り持つと言う作戦は上手く行きそうか?」
「多分ね、私達とも面識の有るスタッフだから、ここからが意識改革の本格スタート、アルトバルの改革に向けて足掛かり作りが始まるのよ。」
nice!(10)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。