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バトル-236 [高校生バトル-24]

「現地で雇った人達は、遠江王国のことをどの程度知っているんだ?」
「ほとんど分かってないと思うし、仕事は教えてもその辺りのことは教えない方針でさ。」
「社員教育のカリキュラムには入れないのか?」
「今、教えてもそのメリットは少ないと思うんだ、担当スタッフは質問されたことに対して極力答える方針だけどね。
 知りたいと言う欲求の有る人には多くのことを教えて行き、先々社会学的な話も出来る様になれば、意識改革の第一歩になるとは考えているんだ。」
「そうだな、下手に教えても押し付けになりかねない。」
「自分で調べられるかどうかで、その人の能力が掴めるのだけど、その環境が整っていないのが残念だよ。」
「色々なことに興味を持ってくれる人がリーダーになってくれると良いのだがな。」
「リーダーはね…、スタッフが聞いた話では、比較的能力が高くて外国へ出稼ぎに行ってる人達も恵まれた生活を送ってる訳では無さそうでさ、そう言った人たちが自国で働ける環境を整えられたらと考えてる、まずは、出稼ぎを考える人の流出を止める所からだけど賃金設定が微妙でしょ。」
「適度なインフレを貧困層に配慮しながらだったな。」
「観光産業を発展させつつ内需の拡大、最低限の投資でそれを実現させたいのだけどね。」
「簡単ではないか…。」
 一応、観光面はYouTubeチャンネルを利用してアピール、観光客が増える過程で貧困層にもお金が流れるシステムを構築したいと考えてるものの、楽観視は出来ないよ。」
「観光客向けの施設が不十分なのだろ、初期投資を増額とかは考えられないのか?」
「周辺諸国とのバランスを考えたいし、アルトバル国だけでなく周辺諸国を含めたツアーでもアピールと考えていてね。
 良い形であのエリアがまとまればと思うのだけど、それには投資をアルトバルに集中させる訳には行かなくて。」
「エリアで考えるとなると、第三王子諸国歴訪の旅が重要になるな。」
「うん、周辺諸国は当初考えてたより遠江王国に対して好意的でさ、地理的に離れていても国々のまとめ役的な存在として関わって欲しいと言う話も来ていてね、今の国際情勢を考えたら日本は安心出来る国、かと言って日本国自体は政治的な動きを考えていないでしょ。
 彼らは大国ではないが日本の一部でも有る遠江王国と言う存在に期待してるみたいなんだ。」
「そうなると外務省とも連絡を取っておくべきだな。」
「う~ん、アルトバルの関係で連絡は取り合って貰ってるけど、周辺諸国も含めた形での情報交換も必要だね、在日本国遠江王国大使館のスタッフに頑張って貰うかな。」
「正式な国交がないのに大使館を名乗って良いのか?」
「名乗ってると言うより社員が勝手にそう呼んでるだけだから問題ないさ。」
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