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バトル-237 [高校生バトル-24]

「雅、バカンスの準備はどう?」
「準備と言ってもね、衣類は撮影用中心にスタッフが用意してくれるから。」
「そうだな、雅は特に準備なんて必要ないのか。」
「撮影に関する要望は幾つか来てるけど、行ってみないと分からないことばかりなの。
 お兄さまは、観光気分でもないのでしょ。」
「まあな、国交樹立に関する式典や遠江王国国営遠江株式会社アルトバル支社の開所式が有るし、現地で雇用した人達との交流もしないとね。」
「式の時はニコニコしながら立ってれば良いのよね、私は。」
「うん、向こうでもネットを使える人達の間で雅の人気が上昇中らしいからな。
 育児もこなす愛らしいプリンセスとして売れると担当スタッフが判断し、写真などの販売を打診して来て準備中なんだ。」
「知らない内に知名度が上がってるのか…。」
「ただね、雅のことを知ってるのは比較的裕福な家庭の人だけで、全く知らない人が多いんだ。」
「ネットを使えない人が結構いるのでしょ、発売してもそんなに売れないと思うわ。」
「それでも国交樹立に関する話は広まってるし、遠江王国の王族グッズとして売ればそれなりの利益を出せるそうでね。
 原価が安いし、試験的に販売してみる他の商品と一緒に船便で送るから輸送コストが抑えられるんだ。」
「王族全員のを売るの?」
「次郎兄さんは、自分のが売れ残ったら海辺でのキャンプファイヤーで燃やすとか言ってた。
 一応販売数を雅のよりかなり少なめにしてレアな感じを演出するそうだけどね。」
「式典の日はお祭りなのでしょ、勢いで売れると良いわね。」
「ああ、宿泊関係は予約で埋まってると言うし、隣の国からは日帰り出来るそうで、それなりの人出が見込めるみたい、それを見越して試験販売の商品は多めにしたんだ。」
「百円ショップの商品も?」
「勿論さ、お祭りの露店で売るには丁度良いからな、現地従業員に評判の良かった物を中心に大量にね。
 売れ残ったら、周辺諸国を回る時にでも行商するよ。」
「担当スタッフは売れると思ってるのでしょ?」
「今まで調査して来た結果で発注してるからな、でも、敢えて現地の人には未知の物も試すことにしたんだ。
 現地従業員へのご褒美として見せた中で思わぬ物が人気だったりしたからね。」
「へ~、日本との違いをバカンスで感じたいとは思っているのだけど。」
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