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バトル-227 [高校生バトル-23]

「雅、遠江王国国立自然公園はどうだった?」
「少し疲れたけど、ハイキングコースは花が綺麗だったわよ。」
「花木を植えたとは聞いてたが。」
「自生してる植物を守るエリアが有ったり、季節毎の花を楽しめるエリアが有ったりとね、野鳥に配慮して植えた木も有るのだとか。
 里山の人工林として生き物との共存を考えたい所だけど、人が猪と出会うことが無いようにしてるそうで、公園をより安全にするために猟友会の方々が動いてくれてるの。
 スズメバチの巣が遊歩道沿いに出来ないか気を配ってる人達もいてね。」
「農業公園のジビエ料理専門店が流行っているが、最近は肉の売れ行きも好調だからな、増え過ぎている猪や鹿を減らすだけでなく、経済面でもプラスになりつつ有るんだ。」
「猟友会の人だけでなく、遠江王国国立自然公園には大勢の人が関わってるのでしょ。」
「ああ、当初の構想を遥かに超えてね、山の維持管理を趣味にと考える人が多いのだが皆さんボランティアなんだ。
 林道の奥に管理センターが完成したから更に活動が活発になるだろう。
 まあ、作業の合間や作業後の楽しみは色々あるそうだけどな。」
「歩道の補強作業をしていた人は花鳥風月を楽しめると話してみえたわ、作業後に一杯と言う楽しみも有るそうだけど。」
「ログハウス風の管理センターは宴会や宿泊もを可能にしたからね。
 毎日の様に遊歩道を歩く元気なお年寄り中心のグループが有り、スズメバチだけでなく問題が有れば直ぐに報告してくれるそうだよ、それを受けて遊歩道補修ボランティアなどが動いてくれてる。
 同じことを税金を使ってやってたら大変な額になるだろうし行き届かないことも多いと思う、国民が守る国民の為の国立自然公園となってくれて嬉しいよ。」
「適当に遊歩道を整備したのではなく、急な坂が無いように設計されているのでしょ、だからお年寄りでも負担が少なく自然を楽しめるのだとか。
 ねえ、今のアルトバル国では国民がボランティアで動くことなんてないのでしょ?」
「余裕の有る人が少ないからな。」
「逆に言えば遠江の人達は余裕が有るのよね、でも、王家が動いていなかったら…、その余裕を持て余してたのかしら?」
「かもな、アルトバルの人達もボランティア活動を出来る所まで全体的に引き上げたいのだが、かなり難しそうだ。」
「やはり教育の問題?」
「ああ、大人も子どももね、遠江の人達は社会環境は市民の手によって改善出来ると言う体験をし、更にとなってるだろ、今までそんなことを考えもして来なかった人達にそれを伝えて行くのは簡単なことではないよ。」
「その辺りの教育活動もYouTubeを活用して行くのよね。」
「まあな、ただ、ネット環境が充分に整っていなくて今は閲覧出来ない人が多いんだ。」
「そっか、私達にとっての当たり前のことが…、でも手は考えているのでしょ?」
「勿論さ、アルトバルで得られた利益は貧困対策対策だけでなく色々とアルトバルのために使っていくことになるよ。」
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