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バトル-218 [高校生バトル-22]

「お母さん、市議会議員として市民と触れ合う様になってどう?」
「応援してますって声が多いわよ、三郎のことを弟だと思ってる人ばかりでね、三郎の姉ならば私の子も同然と思って上げたいのだけど今までの最高齢は九十三歳、私にとって微妙な人に対しても何とか笑顔で誤魔化してるわ。」
「そっちは気分の問題なのだからスルーしてれば良いのさ。
 遠江王国対しての反応はどうかな、情報としては伝わって来てるけど直接話を聞くのは難しい状況だからさ。」
「街を歩こうとしたら直ぐに人だかりが出来、それ以来車での移動ばかりだものね。
 皆さん、今の市政に対して好意的、私達に対してもね、王国として盛り上がってることで景気が良いでしょ、景気が良ければ不満は出にくい、遠江王国国営遠江株式会社への社名変更に対しても祝福の声を沢山頂いてるのよ。」
「市営化に挫折しての社名変更でも?」
「それに関しては三郎が経緯と今後の展望を明確に説明したでしょ。
 市営企業化出来なかったことに対して批判的な考えの人がいるかも知れないけど、説明によってそれなりの理解はしてくれたのではないかしら。
 一番ダメなのは事情を胡麻化し隠すことなの、三郎は当初の計画通りに行かなかったことを謝罪した上で今後を語ったのだから全然問題ないし、そもそも遠江王国国営遠江株式会社が社会に大きく貢献してることは誰もが知ってること、だから全く問題ないのよ。」
「それなら安心だけど。」
「三郎のファンは男女問わず多いのだから心配ないわ、まあ、適度なファンサービスは考えて上げないとだけど。」
「ファンサービスか…。」
「たまには国民の前に姿を見せるとか、しっかり準備した上でね。」
「考えておくよ、こちらとしては変わりゆく街の姿をゆっくり見たいのだけどな。」
「そうね、最近街を歩いてると街が生きてるって実感するのよ。」
「どんな感じ?」
「みんなで街の活性化に取り組むまでは新しい家なんてめったに建たなかったでしょ、それが今では建物の更新があちこちで進んでいて、街にとっての新陳代謝、工事は必要なんだなってね。」
「お母さんは、この前工事渋滞でうんざりしてなかった?」
「それは仕方ないでしょ、工事をしなかったら街は廃れて行く一方、あれでも渋滞を最低限に抑えようとしてた結果で、対策を取って無かったらもっと酷かったみたいなのよ。」
「調べたの?」
「市民から苦情が有った時に応えられる様にね、これでも市議会議員ですから。」
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