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バトル-216 [高校生バトル-22]

「三郎、遠江王国国営遠江株式会社と言う新社名で問題はないの?」
「遠江王国は半分架空の王国だろ、弁護士は社名の一部として使う分には国営でも問題ないだろうと話してたよ、日本国に本社を置く普通の株式会社としての登記で、春子姉さんの配当も今まで通りさ。」
「ほんとは市営にする予定だったのよね、普通の会社で話が違うとか言われないかしら?」
「僕らの配当は、その使途を社会福祉の充実に充て、明確にして来たから大丈夫だと思う。
 市が担って来た事業を随分引き継ぎ充実させて来たからね。
 法的なメリットを目論み市営企業になることを目指して来たけど、それがダメなら普通の株式会社として公的機関に縛られない自由さを生かして行けば良いと幹部達は考えてくれ、国営企業として王国を盛り上げたいと話してるよ。」
「頼もしいわね、資金面は?」
「全体の収支バランスは取れてる、農業公園関連、福祉関連事業の赤字幅は思ってた程増え無くて他の収益で充分カバー出来ているんだ、業務拡大への投資や配当を出してもね。」
「敢えて配当を出して貰って私達、義兄弟姉妹から提案する福祉策に充てて貰って来たのを今後は王国の予算に回して行くのでしょ、そこが少し心配なのだけど。」
「会社の幹部としては、元々市の予算に組み込まれると考えてた配当が王国の予算となるだけだと考えてるからね、王国運営にはうちからも幹部を送り込んでるし。
 社会福祉も思い切った投資をしたら、かなり効率が良くなり、子会社化した授産施設の売り上げも伸びていてね、特に安全で楽しく作業出来る機械の導入は色々な意味で正解だったよ。」
「もっと予算を掛けたい分野はないの?」
「今の所はね、ただ、この先資金が必要になったら増資を考えても良いと思ってる。
 今までは市への株式寄付を前提にしてたから、株主はうちの義兄弟姉妹だけにしてたけど、その縛りは解いても良いでしょ。」
「ええ、王国の活動に参加したいと思ってる人は少なからずいるものね。」
「まあ、一曲のみの新曲先行配信が好調だから増資の必要は当分なさそうだけど。」
「そう言って油断してると、後りの十一曲が全く売れなかったりするものよ。」
「そうなりそうならCDはおまけを付けてなんとかするさ、春子姉さんの水着姿とか。」
「それは却下、でも、新曲関係は海外投資の資金でしょ、会社の資金にはしない話だったわよね。」
「直接的な利益はそうだけど、間接的な利益も出て来てるでしょ、新曲を一曲配信しただけでYouTubeチャンネルの視聴回数が伸びたりとか。」
「そうだったわね、貧富の差ってこんな感じで広がって行くのかしら。
 資金力を生かして事業展開してると使っても使ってもお金が集まって来てしまうのだから。」
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