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バトル-212 [高校生バトル-22]

「三郎、遠江王国の大いなる挑戦は増刷が決まったから、三郎の会社にも予算を回せるがどうだ?」
「予定通りの相乗効果で本が売れて嬉しいね、次郎兄さんが話してた土地の購入資金には回さなくても良いの?」
「あの土地は、値を吊り上げたかった人が亡くなってね、息子さん達は元々安くて構わないと話してたことも有り良い形になりそうなんだ、土地代でうちの株式を買って貰う方向でね。」
「実質、現金支出なしで土地が手に入るんだ、配当を出せてる強みだね、銀行預金の金利が下がりまくってることも有るのでしょ。」
「向こうにとって元々持て余し気味の土地だったのだから、本当は渡りに船なのさ。
 それでもお年寄りはより高くとね、実は相続税とかを考えたら微妙だったのだけど、お金を欲しがるのは人間の本能なのかもな。
 担当者は、息子さん達もお金に不自由してなくて、むしろ生活に余裕が有ると話してた、だから配当の期待出来る株式の話にも乗ってくれたのだろう。」
「互いに納得出来る形に納まるのなら良いね。
 うちとしては農業公園の機械化をもう少し進めたくは有るのだけど。」
「機械化か。」
「長く使うことが出来れば元が取れるし、農業機械のサンプル的な意味合いもね、農業機械の販売代理店と言う事も考えていてさ。」
「農業って儲からないのだろ?」
「そこは経営者の腕次第、他との差別化に成功した作物は割高でも売れるし、効率の良い経営をして行けば機械化に投資しても元は取れる。
 農業公園では一つ一つの畑が狭いから効率は良くないけど、それなりの工夫で全体の収益は上がって来てるからね。
 みんな農業公園だけで黒字にしたいと頑張ってるんだ。」
「出来そうなのか?」
「そこはイベント次第だよ、農業機械を導入出来たらその関連でイベントを企画して行く、これまでは収穫系のイベントとジビエ関連が好評で、予約で埋まっていてね。」
「演出に成功してるのだな。」
「社員達は色々考えてくれてるからね。
 一見怖そうに見えるおじさんが、とても優しく解説するのが好評だったりと。」
「ふむ、ならばもっと投資して行かないとな。
 遠江王国国立農業公園と言う愛称を定着させる為にも、もっと資金を確保するか?」
「急ぐ必要はないよ、着実に一歩ずつと考えているからね。」
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