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バトル-193 [高校生バトル-20]

「詩織は景子からチーム妹中学生のリーダーを引き継いでどう?」
「大丈夫よ、先輩方が組織の形をしっかり作ってくれたし、各グループのチーフには頼れる人達がなってくれてて、私は王家と関係の深い貴族の一員として名誉職みたいなものだから。」
「貴族か…、身分制度に対してみんなはどう考えてるのかな?」
「どうかしら、私達のはお遊びの延長みたいな感じで、特権が有る訳ではないからね。」
「そうか、雅は特権と言うか、随分王女様扱いを受けてるみたいだけど。」
「あれはファンサービスなのよ、お姫様ごっこに参加したい子が多くてね。
 雅が微笑みの王女を演じてる内にそれがすっかり定着して、雅は偉そうにするでなくニコニコしながらみんなの話を聞いてるって感じなの。」
「う~ん、我儘姫へのキャラ変を考えるぐらい大変なのかな。」
「そんなこと言ってたのですか?」
「ああ、昨日ね、少し話し合い、冷静に自分の考えを述べる生意気な中学生キャラを検討する方向にはなったが、いつも聞き役をしてるのか?」
「私や側近の子達しかいない時は普通にお喋りしてるわよ、ただ、最近勇者が現れてね。」
「勇者?」
「微笑みの王女に告白した男子がいて面倒だと言ってたから、自分のイメージを悪くして次なる勇者が出て来ないようにとか考えたのかも。」
「その勇者は良い男なのか?」
「どうかな、少し軽薄な感じの子だけど。」
「告白に対して雅は応えたのか?」
「側近を通して断ったわ。
 それでも王女に告白した勇気を称えられ周りから勇者の称号が勝手に与えられてね。
 側近達とは次に勇者を目指す者が現れた時の対処や安易な告白を辞めさせる方法を検討してるの。」
「大変そうだな。」
「今は微笑み王女のイメージを守りつつ、雅ちゃんの子育て奮闘記で雅の優しさを伝えると言うのが私達の方針、住民投票の結果が予定通りなら正式なバーチャル王国の王女になるのだからね。」
「そう言ったことも中学生に受け入れられているのか?」
「勿論よ、お姫様ごっこに参加してる生徒は多くて、雅を見かけるとみんな嬉しそうにそれぞれが設定した自分の役職っぽく挨拶するの、生徒だけでなく教師もね。」
「随分壮大なお姫様ごっこなのだな。」
「お兄さまは王子扱いされてないのですか?」
「はは、まあな…。」
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