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バトル-178 [高校生バトル-18]

「三郎、生放送ではかなり突っ込まれていたが上手く返せたな。」
「突っ込まれはしたけど相手は理解が浅くて、何故僕らが独立と言うワードを使って展開してるのか分かってなかったでしょ、次郎兄さんならもっとギャフンと言わせてたんじゃない?」
「だから俺ではダメだと思ったよ、俺が話したら敵を増やしかねない、あのやり取りで三郎のファンはまた増えたみたいだぞ。
 やんわりと論理的に笑顔で、相手の大学教授が小者に見えたが傷つけ過ぎないように配慮してたのは誰の目にも明らかだったからな。」
「番組の担当からは毎週出て欲しいと言われたけど、兄さんはどう思う?」
「良いと思う、毎回違った妹を連れて行けばチーム妹さくらチャンネルや輝きチャンネルの宣伝にもなるし、勿論、独立運動を中心とした展開を紹介して行けるだろ。
 ギャラが安かったら断れば良いけどな。」
「そうだね、妹達が頑張ってくれてるから全員に服をプレゼント、その予算を確保しようかな。」
「全員にか、何人になったんだ?」
「二千人を超したみたい、まだ直接会えてない子も少なからずいるのだけど。」
「みんな真面目なのか?」
「基本的にはね、景子達、幹部スタッフが決めた条件をクリアした子達だからね。」
「どうなんだ、トラブルで抜ける子とかは?」
「一つ間違えると怪しげな宗教団体になりかねないと、バランスを重視しているんだ。
 チームメンバーに何か有ったら皆でサポート、メンバーの親がうちの社員になるケースも何件か有ってね。」
「学校の成績も判断材料なのだろ?」
「それよりも何かに前向きに取り組む姿勢を重視してるんだ、その上でバランス感覚を身に着けることを景子が強調してくれててね。
 過ぎたるは及ばざるが如しと言う言葉で行き過ぎることに注意喚起をしている。」
「中学生って下手すると極端な考えに陥ってしまったり中二病を発症することも有るからな、その辺りに気を配ってるから笑顔の絶えない子達なのか。」
「箸が転んでもおかしい年頃と言うのを実感してるよ。」
「そうか、彼女たちは泣いたりしない?」
「勿論有るさ、悔し涙だったり、でも喧嘩して泣くと言うのは少ないと思う、一人一人が真摯に人間関係を考えてるからね、自分の感情に正直な子がいても。」
「喧嘩する前に仲直りか…。」
「簡単なことではないのだけど反面教師は幾らでもいるそうでね。
 チームに入ってから変わったって言われてる子が多いみたい、勿論良い方向にね。」
「その辺りの所が彼女たちの映像に現れているのだろうな。
 変に作られたアイドルでは無く普通の中学生なのにファンが増えつつ有る、今後はアイドルっぽい活動もして行くのか?」
「やりたい子がいればアイドルっぽい歌や踊りを出しては行く、基本、さくらチャンネルはみんなの特技を発表する場だからね。
 雅は泣いてる赤ちゃんを泣き止ませると言う得意技の録画してたよ。」
「そうなんだよな、俺があやしても泣き止まないのに、雅はすぐに泣いてる理由に気付いて、あれって特技と言うより超能力じゃないのか。」
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