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バトル-175 [高校生バトル-18]

「三郎、独立宣言しちゃうかも宣言は成功だな。」
「うん、絶対無理と言う人と可能性を考える人の間で議論が白熱してるものね、次郎兄さんはYouTubeのコメントを見たの?」
「ああ、見てるだけでも面白い、絶対無理と言う人達の法的根拠に対して法改正は可能だと言う意見が出て、様々な場面を想定した論争が繰り広げられているし、経済面のことでも。
 ここでビッグプロジェクトが発表されたら、また盛り上がりそうだな、そっちの発表日は決まったのか?」
「十五日との打診が有って了承しておいた、その頃には議論が落ち着くと考えてね。」
「はは、その発表でもう一度議論が過熱すること間違いなしだな。」
「だろうね、高校生の戯言では無く大会社の社長から発表されるビッグプロジェクト、絶対無理と言ってる人達が揺らぐと思うよ。」
「影響力が大きからな、実証実験都市として大学関係にも働き掛けているが、そっちも発表を受けて活気づくだろう。」
「大学関係の受け止めはどうなの?」
「予算の問題が有って積極的には動けないものの、研究材料としては面白いと考えられているみたいだ。
 日本国内に独立した都市国家を誕生させることは可能かどうか、どんな問題が有ってどんな解決策が有るか、今までほとんど研究されて来なかったテーマだけど、道州制導入の議論や地方の活性化と言う問題と関連付けてね。」
「僕らの国立大学設立に向けては?」
「卒業する為の大学、就職する為の大学では無いと言うことに対して戸惑いを覚えた連中も、その趣旨を理解し始めたみたいだ。
 まあ、自動車会社の研究所がその一部となったら、日本国内での位置づけは面白くなるだろうけどな。」
「新しい研究施設は実証実験の拠点として真っ先に用地を確保、一早く建設に取り掛かるそうだけど、研究員になるには随分ハードルが高い、元々大学工学部のエリートを集めて来た研究所で大学の一部になった所で実質的には何も変わらない、でも僕らの大学には箔が付く、社長はそう考えておられたのだけど。」
「それが、独立運動にプラスだと考えられたのだろう。
 その研究所以外はほとんど学生によって運営、研究したいと言う意思が有れば誰もが学生になれるが入学式も卒業式もない。
 教育機関では無く研究機関としての大学、研究者の情報交換が主目的と言う大学に賛同して下さったと言うことは、大学の有り方を見直すべきだと思っておられたのかもな。」
「社長には、もう一度じっくりお話させて頂きたいと伝えて貰ったら、今度はこちらに来て下さる話になり、我々義兄弟姉妹と席を持つことになってさ、その時までに次郎兄さんも話題の整理を手伝ってくれないかな。」
「それを事前に伝えておくのか?」
「うん、社長からも僕らと話したい事が送られて来る話になっていてね。」
「大企業のトップか、確かに聞いてみたいことは山ほど出て来そうだな。」
「社長も僕らに聞いてみたいことが山ほど有るのだとか。」
「う~ん、それを良い切っ掛けにして関係を強化出来たらとは思うが下心が見え見えになるのはまずいよな。
 焦らずに…、しかし大企業のトップと…、やっぱ三郎は大物だよ、話がはずんだのだろ?」
「兄さんが考え過ぎなんだよ、向こうの秘書室に僕らの担当がいるから、次郎兄さんも直接相談出来る様にお願いしておこうか?」
「そうだな…、秘書室の担当者なら質問攻めにしても…、外堀から埋めて行くって有りだよな?」
「何を聞くつもりなの?」
「まずは食べ物やお酒の好みとかから、知っておけば喜んで頂けるおもてなしが出来るだろ。
 その辺りの所は俺が担当するよ。」
「分かった、直ぐ連絡しておくね。」
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