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バトル-170 [高校生バトル-17]

「雅、中学はどうだ?」
「みんな優しくしてくれて楽しいよ、チーム妹メンバーでグループが出来たんだ。
 お兄さま、今度うちに呼んでも良い?」
「勿論構わない。」
「みんなはお兄さまに会いたがっているのだけど。」
「ああ、スケジュールを合わせよう、う~ん、話題は…。」
「独立国の事を知りたがっている人は多いよ。」
「そうか、それなら話題に困ることはないな。」
「でさ、中学でお姫様ごっこって、お兄さまはどう思う?」
「えっ、お姫様ごっこが流行ってるのか?」
「もし、私達の国が王国になったら市長が王様、そうなったら私がお姫様だって言い始めた人がいてね。
 家臣の娘とか、お世話係とか、みんな勝手に自分の立場を設定をして、私はお姫様らしく振舞うことをお願いされているの。」
「お姫様ごっこなら良いじゃないか、雅はどんなお姫様と言う設定にしたんだ?」
「お姫様らしい言葉遣いに気を付けるのが面倒になって、あまり話さず、ただにこにこしてる様にしてたら、微笑みの王女と呼ばれる様になって。」
「微笑の王女ね、それって作り笑いなのか?」
「そうでもなくてね、みんな優しいから…、微笑みは自然なの。」
「それなら、次のミュージカルは微笑の王女で行こう、う~ん、セリフを少なめにして一気に撮り溜めておけば雅の負担は少なくて済む、その分詩織のセリフを増やして英語の特訓だな。」
「詩織は英語をもっと頑張りたいって言ってたものね。
 今度のミュージカルは王国と言う設定にするの?」
「高校生部会でも独立国の話で盛り上がってるからな、でも共和国でなく王国を望む声が多いのは少し意外だったかな。」
「そうね、クラスのみんなも普通に独立国は王国だって考えてるみたい、私達のお父さまが尊敬される存在だからとは思うけど、天は人の上に人を造らず、と言う考えとは少し違うと言うか…。」
「王家に対する憧れが有るのかも知れないし…、国民を正しく導いてくれる存在、良きリーダーとしての王なら誰も身分とかを意識しないかもな。」
「リーダーが世襲だと問題が起こるのでしょ、天皇みたいに象徴なら問題は無いのだろうけど。」
「そうだな、その辺りの事もクラスの子と話してるの?」
「私は微笑みの王女なのよ。」
「それって、クラスメイトとのコミュニケーションとしてはマイナスになってないのか?」
「う~ん、どうかな…、私は皆の話を聞いて…、今は皆の話を聞いて考えるのが面白いと言うか、質問をして考えを教えて貰うのも良いのだろうけど、耳に入る話の内容から色々推測したりするのが楽しくてさ。」
「観察者に徹してるのか?」
「そんなとこかな。」
「その結果は?」
「チーム妹の仲間だけでなく、クラスの人達は…、そうね昔通ってた小学校とは全く違うって分かった、男の子達も優しくて。」
「ボーイフレンドは出来そうなのか?」
「う~ん、ボーイフレンドの定義次第かもだけど…、みんなお子ちゃまなのよ。
 私にとって最大の幸せはお兄さまと出会えたことだけど、お兄さまと出会ってしまったからそう言うのはね…。」
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