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バトル-169 [高校生バトル-17]

「一郎兄さん、市立学校への学習システム導入、落札出来たんだね。」
「ああ、市長の子ども達が関わる企業と言うことで問題にならないよう、弁護士だけでなく関係する機関と相談しながらだったけど、市長が便宜を図った訳ではないと言うことを確認して貰えたよ。
 それぐらいしておかないと、面白おかしく騒ぎ立てる奴が出て来るからね。」
「市政の私物化を企んでるとかでしょ、市民が動いてくれて炎上してたけど。」
「独立運動が始まったら何を書かれるか分からないぞ、まあ、うちの場合は注目度が上がれば上がる程利益が増える、アンチには頑張って欲しい所だがな。」
「だね、学習システム導入で我が国の教育は日本国より一歩先を行くことになる、高校生バトルからの蓄積を十二分に生かして行くのでしょ?」
「勿論だ、その辺りの実績が他社とは大きく違うから堂々と落札出来たのさ。」
「社会福祉政策は日本国より二歩ぐらい先を目指してる、なかなかの国になりそうだね。」
「問題は人口の流入だろ、どこまで受け入れられるのか、試算の結果を見たが、独立運動が始まったら、限度を越しかねないと思うぞ。」
「うん、その辺りは微妙なのだけど、昨日、知り合いのシンガーソングライターから連絡が入ってね、独立運動を進めるのなら国歌や国民愛唱歌を作るし資金面の援助もしたいと、こっちに別荘を建てたいから良い土地を紹介して欲しいともね。」
「自称三郎の姉、あの人か、高校生部会向けのチャンネルもチェックしてくれてたのだな。」
「別荘はこの集落でも良いし少し奥まった所でもと、候補地を選ぶようスタッフにお願いしたところなんだ。」
「独立国の話はすでに広まり始めたのか…。」
「うん、今来てる賛同者の情報を公開したら協力者は更に増えると思うよ。」
「ゆっくりめに進めて来た再開発エリアの整備だけど、そろそろ住宅を建て始めて良いかもな。」
「そうだね、シングルマザーが協力し合って暮らせる様な施設とか、体にハンディの有る人達が暮らし易い住まいとかも考えたいかな、一般向けの住宅販売で稼いでさ。
 利益を福祉施設に回して行くのであれば、土地を安く譲ってくれた人達も納得してくれるでしょ。
 今は金利が安いから銀行からの借り入れで進めても良いよね。」
「そうだな、うちも事業拡大が進んで体力は有る、市への寄付を減らしてそっちに回すことを考えても良いが、少しは借りてあげないと銀行も大変だろう。
 どんな形での独立国になるのかはこれからだとしても、通貨は円をそのまま使うのか?」
「それが一番簡単だからね、でもさ、現金での取引は最低限まで抑え込めると思わない?」
「そうだな…、カードやスマホを使ったサービスが増えてるが…、まずは現金を使えない店を試してみるか?」
「停電時のシステムを確立しておけば無理なく出来そうな気がする、日本国は現金から離れられなくて遅れてるよ。」
「停電時か、必要な情報を写真撮影しての信用取引かな、通常より時間が掛かっても仕方ないだろうが…、その前に停電しにくいシステムも考えたいかな。」
「店に蓄電システムや自家発電の設備が有れば災害時でも安心だね。」
「コスト面の問題は有るが燃料電池車や電気自動車を普及させれば、燃料電池車向けの水素を自家発電に使えたり、電気自動車から電力を供給させることは可能だな。」
「化石燃料に対する依存度下げる、それも国家目標にしようか。」
「その辺りは自動車会社の海外向けCMに出演してる三郎の力で何とか出来るだろ。」
「う~ん、社長とはCM撮影の時に少し話した時は今度ゆっくり話がしたいとは言われ…、社交辞令だったと思うけど、こっちは高校生だから社交辞令だなんて分からない振りをして面会を申し込むぐらいのことは出来るかな、結果は分からないけどね。」
「はは、分からない振りか、三郎は春子に似て来たな。」
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