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バトル-159 [高校生バトル-16]

「お兄さま、新会社設立の説明映像を見たのですが良く分かりませんでした。
 父は始めの内、流石に難しいと言ってたのが、途中から流石三郎リーダーだ、に変わっていましたけど。」
「景子、実際難しい話なんだよ、高校生部会に向けてアナウンスした内容もこれからどんどん変わって行くことになると思うんだ。」
「そんなことを最後に話しておられましたね。」
「難しくても実現出来れば各方面に刺激を与えられる、それには絶対成功させる必要が有るが、その為に試行錯誤して行くことになりそうなんだ。」
「会社は暫定的に株式会社として発足させてから、市営に移行なのですね。」
「市営企業として運営して行くに当たっては市の条例で明確にしなくてはならないし、より良い福祉企業として充実させて行くには法改正の必要が出て来るのだけど、それには時間が掛かる。
 でも動き始めないと前には進まない、まずは市営にすることを前提にして市の外郭団体的な株式会社から始めようと考えてるんだ。」
「えっと、普通の民間企業では問題が有るのですよね?」
「うん、生活保護を受けているが一日二時間、週に三日ぐらいなら働ける人がいたとする。
 でも働いた収入分が生活保護費から減額されるのなら働いても働かなくても収入は変わらない、当然労働意欲は湧かないだろ。
 その辺りを調整し、働く意欲の湧くシステムを構築したいと考えている。
 ただ会社だから赤字にはしたくない。
 生活保護費で賄われて来た部分を会社が支払うとなると、会社としてはそれに見合った収入が必要になるだろ。
 その辺りを実験的な取り組みとして国からの助成を得られないかと考えていてね。
 金銭的なことだけでなく法的な面でも。」
「普通なら赤字になってしまうのですね。」
「頑張って黒字にし市の財政を潤すことが目標、でも上手く行かなった時の為に後ろ盾が有った方が良いし、公に認められ運営されていると言うお墨付きが有ると活動し易いと思うんだ。
 あまり働かない人にまともな給料を支払うとなると、真面目に働いてる人から反発を受けることになり、難しくは有るのだけどね、ある意味すごく時給の良い仕事になってしまうからな。」
「生活支援を考えるとそうなってしまうのですね。
 一般の人には受け入れえて貰いにくい話しですか…。」
「それでも、貧困家庭の人を社員にすれば、その子どもを守って行き易くなる。
 給料は生活保護費より少し多い程度に抑えるとしても、福利厚生の一環として、子どもの食事や衣服、学用品の支援、進路指導と言った形で子育てに関する親の負担を減らせたらと思ってる。
 まだまだ模索している段階なのだけど、いきなり国で制度化と言うことには出来ないから実験的に市で、うちの会社は好調だからスタート時の費用ぐらいは工面出来る、株式会社を立ち上げた後、法整備が進んだら全部の株を市に寄付することで、市営の特殊な会社に移行しようと言う計画なんだ。」
「う~ん、大人の事情が色々有るってことですね。」
「まあ、そんなとこ。」
「私達はどうお手伝いすれば良いのです?」
「新会社の宣伝にはYouTubeを活用するし、新チャンネルを立ち上げて収入の柱にしたいと考えてる。
 今までのチャンネルに登録して下さっている方々が見たくなる内容にしてね。
 だから、その手伝いをお願いしたい、ボランティアでは無く仕事として。」
「ボランティアでなくて良いのですか?」
「会社として報酬をいい加減にするのは良くないんだ、勿論お金の使い道には気を付けて欲しいけどね。」
「そっか、お礼は焼き芋ぐらいで良いと思ってたのだけど。
 農業公園ではお芋も栽培するのでしょ?」
「勿論さ、幾つかの品種を植えて食べ比べだな。」
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