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バトル-158 [高校生バトル-16]

「お父さん、何か問題でも?」
「三郎、生活保護に関しては調べたか?」
「まだ少しだけ…。」
「生活保護世帯はそれぞれ事情が違うのだけど全く働けない人ばかりではない、ただ働いた収入が有ると、その分生活保護費は減額されるから労働意欲に繋がらないと言う面が有る。」
「そっか…、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 生活保護はあくまでも最低限度なんだね…。
 生活保護世帯に関してはボランティアで働いて貰い、報酬はお金でなく野菜などの食材と言うのは法的にどうなのかな?」
「現物支給か、労働の対価とみなされる可能性は有るが…、弁護士の先生に聞いてみるよ、現金支給より良い一面が有るからな。」
「どんな?」
「そのままパチンコで消えるとか酒になるとか。」
「そう言うことか…。」
「それと自分の食べる食材を自分で得ることで、生活保護に頼るだけの生活から抜け出す切っ掛けになる人が出て来るかも知れない。」
「農園を無償で貸し出すことも考えてみようか?」
「そうだな、そこで採れたものが、本当にどうにもならない人の所へも届くと良いのだが。」
「ただ、その辺りの仕組みを明確にしておかないと、税金を納めてる人達の反感を買うかもね。」
「ああ、高校生部会が前面に出て、三郎が重要なポストに就けば反感を買いにくいと思うのだがどうだ?」
「重要なポストと言っても実際にはスタッフに動いて貰うことになるのでしょ?」
「三郎は案を出すことと、対外的な顔で有ることが役目になる。
 私としては法的な面で問題が無ければ市営企業の話を進めてみたいと思っていて、法改正が必要なら党本部に相談するつもりなんだ。
 税金だけに頼らない地方自治体の有り方を世の中に示したいしな。」
「税金の比重が高いから公務員と言うだけで誤ったバッシングを受けることが有るものね。
 株式会社にしないので有れば株主の顔色を伺う必要もない。
 初期投資は市に対して寄付されたお金を使う形にするのだから文句は出にくいと思う。
 規模拡大を焦らず、農業公園ならボランティアに手伝って貰い易い。
 最初は一億、しばらく様子を見て必要ならもう一億、それぐらいなら大丈夫だって大輔さんがね。」
「大輔くんは賛成なのだな。」
「うん、自分達の会社では優秀な人を雇って行きたいけど、そうで無い人にも普通の生活をして欲しいと話してた。
 運営資金が足りなかったら親父さんとも相談するって。」
「ああ、彼には相談済で賛成してくれたよ、長兄からの指示で動けたら面白いと言ってた。」
「なら、問題は法律関係と議会ぐらいなのかな?」
「もう少し練ってみる必要はあるな、皆とも相談しよう。」
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