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バトル-151 [高校生バトル-16]

「景子ちゃん、梢ちゃんのことも有って忙しくなってると思うけど大丈夫?」
「余裕ですよ、チーム妹メンバーは意識が高いですから私の負担は物理的にも精神的にも少ないのです、でもお兄さまが詩織に対するみたいに私のことを景子って呼んでくれたら、もっと余裕になるのは間違いありません。」
「はは、景子と僕の仲だものな。
 景子、僕はチーム妹さくらチャンネルの概要案を見たけど、撮影チームにも見て貰ったの?」
「はい、色々な助言が直ぐに届きまして、各担当チームが検討しています。
 お兄さまにも修正案が有るのでしたらお伺いしますが。」
「いや、敢えて僕からは出さないでおくよ、皆に任せたいと言うのは撮影チームも含めてのことだからね。
 もしチャンネルの反響が悪かったら一緒に考えて行こう。」
「お兄さまは忙しくないのですか?」
「妹達との時間を大切にしたいから気にしなくて大丈夫だよ、大学入試に時間を掛ける気は無いからね。」
「大学入試に失敗しても気にしないと言うのは本当なのですね。」
「ああ、大学に合格してもしなくても、研究はして行くし仕事もして行く、合格したら時間配分が学校に左右されるけど卒業の為に頑張る必要もない、仕事を優先して行くし妹達から学べることも多いからな。」
「お兄さまの学歴に拘らない姿勢には父も共感してまして、高校生部会所属のチーム妹で頑張るのなら学校の成績なんて気にしなくて良いと言ってくれるのです。
 勿論私にだってプライドは有りますから、それなりの成績は維持して行くつもりですが。」
「安心して今のままチームのまとめ役を任せて良いと言うことかな?」
「はい、父からは、お兄さまとその周りにいらっしゃる素敵な方々との時間を大切にし真っすぐ成長して欲しいと言われてます。
 中二になって父と距離が出来かけていたのが、チーム妹を切っ掛けに大人扱いしてくれる様になり、梢ちゃんの話をしたら手伝えることが有ったら協力するとも。」
「親子にとっての良い話題になってるみたいだね、美香ちゃんのお父さんもお礼の電話を入れたら、そんな感じだったよ、わが娘をこんなに誇らしく思えたことは今までになくて、梢ちゃんの為に用意した服なんて安い物だったそうだ。」
「ふふ、それに関して、うちの父はライバル心を燃やしてましてね、負けられないそうです。」
「優しい心、温かい心の輪が…、そんな感じで広がって行くのかな。」
「私がお兄さまの妹なら、うちの父だってお兄さまのお父さんですよね、皆がそう考え始めたら素敵だと思いません?」
「うん、景子、僕らは誰の子かなんて考えなく守ってくれる大人を増やして行く、そんな活動をしたいよな。」
「ええ、その第一歩が梢ちゃんへの支援やチーム妹さくらチャンネルなのですね。」
「さくらチャンネル概要案には楽しいチャンネルにしたいが、チーム妹が目指してる真面目な話も織り込んで行きたいと有り、そのバランスが課題と有ったよね。
 その意識が有るのなら大丈夫だって思ったんだ。」
「でも、本当に難しくて…、お兄さまが今まで盛り上げて来たチャンネルほどのことは簡単には出来ないです。」
「大丈夫だよ、他チャンネルとの相乗効果を見込めるからね。
 うちのメインチャンネルや雅ちゃんの子育て奮闘記でも宣伝するし、チーム妹は市の高校生部会所属だから高校生部会としても紹介して行ける。
 内容も変に作らず自然な感じが良いって編集担当が話してただろ。
 彼はアイドルグループを参考にと話してたんだ。」
「アイドルが参考になるのですか?」
「かなり深く分析していたからね、普通なら何でもない様な出来事でも、チーム妹の歴史として上手く演出し公開して行くとチームを応援したくなる人を増やすことに繋がって行くのだとか。
 梢ちゃんのことでも、直ぐには公表出来ないが、何年か先に梢ちゃんが想い出話しとして語ってくれたら、それを聞いた人達はきっと僕の妹達をもっと好きになってくれると思うよ。」
「ふふ、その頃には妹が何人になっているのかしら。」
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