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バトル-147 [高校生バトル-15]

「お兄さま、どうかしたのですか?」
「ああ、景子ちゃんから連絡が有ってね、隣の中学だけどチーム妹メンバーが…、雅…、御免、雅に嫌なことを思い出させてしまう事例なんだ。」
「それでも…、それなら是非教えて欲しい、嫌な思い出とも向き合うことで今の幸せを嚙み締められる、私が強く成れたことはお兄さまも気付いているでしょ。」
「そうだな、雅は日に日に成長してる、まあ、何となく分かったかもだけど、チーム妹メンバーが気付いたのは同じクラスの女の子に昨日は無かったあざが有ったことなんだ。
 それで、その子に話をね、始めの内は隠そうとしてたそうだが、父親に意味もなく殴られたと打ち明けてくれたそうで、すぐさま景子リーダーに連絡を入れてくれたんだ。」
「人にばれる殴り方とは随分頭の悪い父親、でも、そのシチュエーションではまず先生では無いのかしら?」
「あっ、そうだよな、その辺りは落ち着いてから聞いてみよう。
 それで、児童相談所に連絡を入れる前に本人から事情を聴いておきたいと思ってね。」
「それならうちへ来て貰っても良いよ、私がその道の先輩としてアドバイス出来るかもだし。」
「雅は大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃなくてもお兄さまがいるもの。」
「う~ん、そうだな、雅がどれぐらい大丈夫になったのかも知りたい、うちに来て貰うか。
 雅はお母さんに話しておいてくれる?」
「はい、お兄さま。」

「三郎、どんな感じなの?」
「まだよくは分からないけど、その本人と連絡してくれたチーム妹メンバー、それと景子ちゃんがうちに来る、お母さんはその雰囲気を見て同席するかどうか決めてくれたら良いよ。
 話の内容によっては今日泊まって行って貰うことも考えてね。」
「そうね、心を開いてくれるまでに時間が掛かる場合も有るでしょう、三郎を目の前にして緊張し過ぎるようなら私が話を聞くし、友香さんか麻衣さんを呼んでも良いわね。」
「分かった、一応連絡を入れておいて、状況に応じて判断するよ。」
「お母さま、こんな時は気持ちを落ち着かせるハーブティーですね。」
「そうね、雅、お客様をもてなす準備をしましょう。」
「はい。
 お兄さま、詩織にも来て貰いますか?」
「そうだな、黙ってことを進めては仲間外れ気分を味合わせることになってしまう、中学は違うが同学年だ、とりあえず紹介だけでもしておこうか。」
「じゃあ、伝えておきます。」
「お母さん、今日、お父さんは?」
「特別な予定はないから何時も通り夕食は一緒に出来ると思うわよ。」
「う~ん、その子のお父さんには市長から電話で話して貰おうかな。」
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