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バトル-130 [高校生バトル-13]

「なあ、三郎達が進めてる中学生の合唱団はどうなった?」
「うん、合唱部からの入団希望者と会って歌を聴かせて貰ったりしたよ。
 次郎兄さんも納得出来そうな即戦力は二人、彼女達にはミュージカルの新シーズンに出演して貰う方向で調整を始めて貰ってる。
 一年生の子は曲を仕上げるのに少し時間が掛りそうだけど、二年生は大丈夫みたい、曲が決まればそれに集中したいから学校の部活は辞めると話してた。
 合唱団の人数は少ないから練習はうちでやるよ、一般募集をして人数が増えたら市の施設を借りるつもりだけど、授業後の時間帯なら余裕が有るみたいでね。」
「キャストが増えれば三郎達の負担を減らせるのかな。」
「そうだね、でも、その分アップする回数を増やしたいとも思っていてさ、お金の使い道は幾らでも有るでしょ。」
「まあそうだが、その子たちはプロ志望なのか?」
「二年生はね、一年生は学業優先のセミプロでの活動をイメージしてる、でも歌に対する強い想いは二人とも同じだよ。」
「それなら、ユニットとして売り出すことも考えるか。」
「うん、中学生の女子だけでチームを誕生させる話も進んでるからね。
 支部の中学生部会立ち上げに向けて、その核になって貰えたらと思ってるんだ。」
「秋の市民祭でダンスを披露とかはどうだ?」
「そっちの取りまとめは詩織が話を付けてくれた二年生が進めてくれることになってね、明日までに夏休みの課題を終わらせて、明後日から色々と動く話になってる。
 ダンスのことは相談してみるよ。」
「市民祭は今までに無かった規模にしたいと盛り上がってるが、中学生が加わればもっと盛り上がると思うんだ、歌でもダンスでも良い、下手過ぎなければね。」
「大学生部会が仕切るホールイベントと高校生部会中心の屋外イベントの両方に参加して貰う?」
「ああ、余裕があったら路上ライブも有りだな、商店とのタイアップを考えれば衣装代とかを捻出出来るかも、予算に余裕は有るが、自分達の企画で費用を確保出来れば彼女達の自信に繋がると思わないか。」
「そうだね、親に負担を掛けさせたくないし、その方向で考えてみるよ。
 費用は一旦こちらで出し、収入が有ればそれで補填と言う形でも良いかな。」
「ああ、三郎関係の予算を上手く使ってくれ、一応タイアップに乗ってくれそうな商店のリストは後で送って貰うが、担当スタッフとも相談してくれな。」
「おっけい、中二のリーダーは親とも相談した上で、夏休みを使って学校では体験出来ないチーム作りに励んでみると話してくれててね。
 高校生部会からのサポートも検討して貰っていて、秋の市民祭を明確な目標と出来れば一気に動き始められると思う。
 早目にチームメンバー募集まで漕ぎつけて貰うよ。」
「チーム名とかは決まってるのか?」
「チーム妹、が仮の名だけど…。」
「はは、三郎の妹なのか?」
「詩織たちはそのつもりみたいだけど、まあ、僕がみんなの弟なのだから適当に胡麻化すよ。」
「う~ん、チームとして公募したら百人どころでは済まないかもな、中学生限定だとしても。」
「人数が多くなりそうなら、高校生に動いて貰うつもりなんだ、女子中学生相手だから男子生徒中心にスタッフや裏方をやりたがる人は多いと思ってね。」
「いい加減な男子は排除しろよ。」
「うん、高校生部会は市民祭に向けての準備を早くにスタートしてたでしょ。
 今までの情報で誰が信頼出来るかは分かってるからね、スタッフの中には今出来る準備作業をほぼ終えたと言う人もいるんだ。」
「公園清掃スタッフとかと重なってないのか?」
「複数の企画に参加してる人もいるけど、管理責任の有る仕事は一つで後は手伝いなんだ。
 当初考えてたより大勢参加してくれたおかげで、一人当たりの負担が少なくなり、予定してなかった作業も喜んでやってるとか、野郎連中は女子の目が有り、つい張り切ってしまうそうだよ。
 女子は女子で女子力をアピールとか、共に働くことで仲間意識が強まったと聞いてる。」
「朝の涼しい内が中心と言っても暑くて大変そうだがな。」
「熱中症に気を付けながら良い汗をかいてるってさ、作業の後は体育館のシャワーを借りてから遊んだり学習に取り組んだり、高校生部会として政治について学んだり、部活をやってない連中も充実した夏休みなってると話してくれたよ」
「そうか、高校生部会は思ってた以上に盛り上がってるのだな。」
「うん、大人達の方はどうなの?」
「居酒屋での飲み会なのか会議なのかは分からないが、市民祭で如何に稼ぐかで盛り上がってるそうだ。
 うちのYouTube効果で観光客が増えてるだろ、売り上げが伸びて喜んでいる所は、祭りでも稼いで党に貢献したいとね。」
「党支部の予算も市議会議員選挙までには余裕を持たせたいよね、全議席数分の候補者を立てるのでしょ。」
「ああ、余裕の有る自営業者中心に名乗りを上げてくれる人が増えてね、当選後最初の仕事は議員定数削減になるのだけど。」
「当選したら次回は自分たちの誰かが落選か出馬を取りやめると言う前提なんだね。」
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