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バトル-110 [高校生バトル-11]

「…、と言うことなんだけど、お父さん、どう?」
「なるほど、選挙の時でもチームとして動いたら強いだろうな、勿論チームリーダーとしての資質は問われるだろうが、普通は政治家個人の名前しか表に出ないとこを…、春子、発言に対して責任を負うのは個人でも、実際に仕事をしてるのはチーム、悪くないと思うよ。
 私の場合、市長の考えとして話してることでも市政研究会の意見が入っているからな。
 チームの存在を強調することで個人的な考えではないのだと理解して貰い易くなるだろう。
 う~ん…、そうだな…、春子は市会議員の牧村さんと話したこと有るか?」
「えっと…、体のあちこちが悪いにも係らず選挙を無投票にしない為にと立候補してくれた人でしょ、挨拶程度しかしたことないけど。」
「彼とは、後継者問題の相談をしててね、新党の規約に対して健康面で問題が有るから彼を新党の所属議員には出来ないと考えていたが、チーム牧村としてならどうだろう?」
「そうね、メンバーは市議会での議決に対して直接関われないけど…、チームのメンバーに心当たりは有るの?」
「ああ、次回の市議会議員選挙に向けて三人の自営業者が名乗りを上げてくれただろ、彼らにチーム牧村として動いて貰い、選挙に備えて知名度を上げて行くというのは悪い形では無いと思うんだ。」
「そうね、秘書から政治家と言うパターンも有るし、市政研究会の市会議員候補擁立チームにも参加して貰って…、チーム牧村とチームお父さんの二つを検討して貰えば良いのかな。」
「なんだ、その、チームお父さんって?」
「仮の名だけど印象に残る名前にしたいの、お父さんを長兄とする義兄弟姉妹ともして行きたいのだけど…、ねえ、市政研究会の市長直属スタッフを、市の学生職員という立場にする案は通りそうなの?」
「ああ、非常勤で秘書室所属になるが、災害時には一般の市職員と同等の仕事をお願いしたり、人手の必要な時には学生バイトのリーダーになって貰うと言った条件付きでの公募になる、十名程度の予算は何とかなりそうだよ。
 実質的には新党の大学生党員が対象になると、反対意見も出たが、今まで彼らが無給で動いて来た実績は大きいし、学生職員のバックにボランティアで動いている多くの市政研究会メンバーが存在してる事を考えたら、とてつもなく効果的な税金の使い方だと理解して貰えてね。」
「仕事に見合った給料になるのかしら。」
「妥当な額になりそうだよ、学生の意見も聞いてるからね、希望が有れば大学卒業後、市の正規職員として採用する道筋も検討しているんだ。
 そんな事とは別に、市政研究会から市の行ってる全ての業務を手分けして見て行きたいと言う話が来てな、今まで市役所の業務を表面的にしか見て無かったが、トコトン調べ研究し問題点を精査して行きたいとね。」
「受けるの?」
「勿論さ、市政改革に向けマスコミ関係を交えた形でね、時間は掛かるが聖域なしで市政の細部まで見直して行くことは市政だけでなく組織運営の参考にもなるだろ。」
「いよいよ、私達らしさが前面に出始めるのね、動画での記録を残す体制も強化が必要かな。」
「やはりYouTubeか?」
「ええ、膨大な量になるだろうから、一本当たりの視聴回数が伸びなくても赤字にはならないと思うの、調査した現状と改善後のビフォーアフターを良い感じで伝えられたら稼げるかも。」
「それは、どこの収益になって行くんだ?」
「市か党か…、例の公園整備費用に充てて、公園名を市政改革記念公園にするってどうかしら?」
「取らぬ狸の、になっては面白く無いが。」
「大丈夫よ、私達にはノウハウの蓄積が有るからね、う~ん、お父さんの名を冠した公園名の方が良いかしら?」
「勿論却下だ、そう言う政治家を否定したくて市長になったのだからな。」
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