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バトル-109 [高校生バトル-11]

「当初の考えより随分時間は掛かったが、何とか新党結党大会に漕ぎつけられそうだな。」
「次郎兄さん、急いては事を仕損じるとも言うでしょ、時間が掛かった分、色々な事が見えて良かったと思うのよ、新党の紹介や党員募集を高校生部会が主導してくれて若さを強調出来たし、同じ日に生まれた真愛ちゃんと光くんは生まれながらにして党に貢献してしてくれてるでしょ。」
「ああ、我が息子が生後二週間でデビューとは思ってなかったけどな。
 まあ、高校生部会が党員を分けて募集したのに習ったお蔭で、大学生部会も一般党員も各党員の立場が明確になったのは良かったと思うよ。」
「そうね、党の幹部候補、ボランティアスタッフでも日常的に動く人とイベントの時だけと言うサブ的な人、党の方針に賛同して応援してくれる一般党員と分けられて、一先ず一般党員となった人でも、選挙になったら動いてくれる、その選挙が問題だけど、高校生たちは今後の各種選挙日程を調べているのよね。」
「ああ、当初、発起人からは高校生部会を後回しにする意見も出てたけど、高校生に対する認識を改めてくれただろう。」
「高校生バトル運営スタッフの立場で発信して来たことに賛同してくれての参加者が多くて、一般の高校生党員でも、大学進学後はスタッフとして手伝いたいと言う声が結構来てるのよ、大学進学後の目標をきちんと考えてね。
 志を同じくする人が集まると、組織構築も然程難しく無い事が分かって良かったわ。」
「でも、これから派閥が出来るだろうし、参加者は地域によって偏りが有る。
 何と言っても、まだ正式には所属市長が一人だけの政治団体だから、これからだぞ。」
「うん、それでも、市町村議会の議員や首長から党所属の打診が少しずつ来てる、例の国会議員をお断りしたことが好意的に受け止められてるみたいでね。」
「ハードルの高さを意識されるかもと思っていたのだがな。」
「私と彼との対談映像を見た常識人は、誰でも受け入れる様な党には興味が無いと話してくれたわ。
 選挙の為なら根本的に信条の違う政党とも組むような野党とは一線を画した政党として成長させたいともね。
 高校生部会が発起人会と連絡を取りながら、党の方針をまとめてアナウンスしてくれてるでしょ、その印象がとても良いとも聞いたわ。」
「批判めいた事をキャンキャン吠るだけの政治家とは違うからな、今の国会議員より有能な高校生が居てもおかしく無いと思うね。」
「高校生達も政治家とその能力、職業としての政治家などのテーマを考え始めるそうよ、誰が将来立候補すると言うより、政治家としての資質についてなどの討論風景を公開し、広く意見を求めて行くのだとか。」
「大人達がのんびりしてたら怒られそうだな、大学生もだが被選挙権が無いのが残念だよ。」
「それに関して、三郎が面白いことを考えてたわよ。」
「どんな?」
「立候補するのはチームリーダーで、実質的にはチームとしての政治家を目指すの、個人では無くね。
 今でも秘書が居てバックアップは有るのだろうけど、もっとチームを表に出す形。」
「国会議員ならともかく、地方議員だと人件費の問題が有りそうだな。」
「確かにそうだけど、これから新党所属の議員として立候補して貰う時には、バックアップしてくれる党員チームの存在を前面に出して良いと思うのよ、正式な立候補者にだって得意不得意は有る訳でしょ、苦手な部分をフォローしてくれる存在がいれば、有権者も安心出来ると思わない?」
「そうだな…、まずは親父のスタッフ達にチーム名を付けて前面に出してみるか?」
「その反響を見て今後について判断と言うことね、お父さんとも相談してみるわ。」
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