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バトル-107 [高校生バトル-11]

「真子、高校生部会は凄く順調に組織構築が進んでる様に感じられるのだけど、間近で見ててどう?」
「わが校のアイドルが先頭に立っていますからね。
 揉め事も無く新党を紹介する動画の撮影が進んでますよ。
 我が校ばかりを目立たせたくないと言う三郎の考えを受けて各地でも、家の近い人が集まって録画したのを送ってくれ、それを編集してYouTubeに上げると皆がSNSを利用して宣伝してくれると言う体制が整いつつ有ります。
 新しい仲間も今の政治に疑問を抱いてた人達、有権者になった時に一票入れたくなる人を私達の党から立候補させたいって声も出てますよ。」
「そんな声は大人達にどんどんぶつけて欲しいわね。
 市政の後押しは余裕で出来そうな雰囲気だけど、他の市町村や国政に関してはまだイメージしにくくてさ。」
「新党に参加したいという国会議員の方はどうでした?」
「残念ながらハズレだったの、我らが新党所属議員として推すべき人では無いとの結論に達したわ。
 もっともらしい事を口にはするけど、人としての魅力を全く感じられなくて。」
「そんな人でも国会議員になれてしまうのですね。」
「選挙の時には党に所属していて、今よりは謙虚だったのかも知れないでしょ。」
「立場が人を育てると聞いた事が有りますが…、逆も有るのでしょうか。」
「そうね、私との対談映像をYouTubeに上げたら次回の落選は確実だと言う意見が多くて…。
 ご本人の了解を得られたら、議員審査の結果と共に公開するのだけど。」
「そんな対談だったのなら、公開して欲しくないと言って来ますよね。」
「その辺りが…、野党の人達って何故自分達の支持率が低いのか分かってなさそうでしょ。
 彼も私に対して偉そうな態度を取ってたのだけど、彼なりに自信を持って公開出来る対談だと考えてる節が有ってね。」
「春子さんとの対談風景を見てませんので何とも言えませんが…、もしかして…。」
「そう、ただのおバカさんなのよ、国会議員になり裸の王様になったみたいなね。」
「う~ん…、高校生部会がその人に対して批判的な言動を取らない様に気を付けないと駄目なレベルでしょうか?」
「誹謗中傷をして党の品位を疑われるのは嫌でしょ、間接的な批判を展開し、やんわりと退場に追い込める方法を検討した方が面白いと思わない?」
「直接的な誹謗中傷なら頭の悪い人でも出来るけど、ってことですね。
 その議員さんに関する発表が有る前に、高校生部会で意思統一出来る様に提案しておきます。」
「意見交換の場で対立は起きてないの?」
「まだそこまで議論が進でませんので、でも、三郎を始め初動スタッフ全員が後からの登録者を尊重する姿勢を強く示していることも有ってか雰囲気は悪くないです。
 私達のことはYouTubeを通して知ってる人ばかりですからね。」
「今までの活動が活きていると言うことかしら?」
「はい、私達にとっては始めましての人でも、私達のこと、特に三郎のことには詳しい人が多いですから。」
「その彼女で有る、真子に対する風当たりが強かったりはしてないの?」
「全然大丈夫ですよ、私の同級生でも、恋愛ドラマの主人公が身近にいる様なもので自分は脇役だと話してくれます。
 あなたが主役のドラマも考えなさいって言ってるのだけど、今は脇役として三郎に対する淡い恋心を青春の想い出としたいのだとか。」
「雅もそんな感じになってくれたら良いのにね。」
「まだ精神的に不安定な時が有りますから…。」
「真子には隠さないのかな?」
「ええ、毎日抱きしめているからか。」
「そっか、私はなかなかハグして上げられないし。」
「春子さんの立場は雅も理解してますからね、彼女なりに色々考えているのですよ。
 でも、嫌な事を簡単に忘れられるぐらい頭が悪かったら、もっと楽なのかも知れません。」
「そうね…、楽しい思い出を沢山作って上げるしかないのかしら。」
「はい、詩織も雅の嫌な思い出は楽しい事で上書きしたいと話してくれます。」
「詩織と一緒の時は問題無いの?」
「そうですね、以前は楽しそうに話してても少し表情が硬くなってる事が有りましたが、最近はそうでもなくなって来てます。」
「しっかり見てくれてるのね、真子にはすっかり負担を掛けてしまってごめんね。」
「いえ、私達の妹のことですし、正妻の座を奪う気は無いからと…、生意気な子です。
 でも、素敵だと言われる女性になりたいと話してくれて、どう成長して行くのか楽しみなのですよ。」
「ふふ、すっかりお母さん目線なのね。」
「お姉さん目線です!」
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