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バトル-106 [高校生バトル-11]

「三郎、高校生部会の進捗を紹介する動画は発起人会に大きな影響を与えたみたいよ。」
「どんな感じで?」
「少し考え過ぎていたと反省する声が増えてね、高校生部会同様、スタートはシンプルが良いのかもって。」
「春子姉さん達もシンプルな立ち上げを考えていたのだよね。」
「そうだけど、私達の考えを出し過ぎない様にとも考えてたから、私達が引っ張るより高校生部会がリードする形になって良かったと思うわ。
 そのまま高校生バトルの宣伝になってるって、麻衣姉さんも喜んでたのよ、ほとんどのスタッフが高校生バトルの利用者でしょ、利用者は真面目で前向きと言うイメージが定着するかもって。」
「そうなると良いね、姉さん達、予定日が近付いてるけどどう?」
「特に問題は無いみたい、でも、初めてだと難産の確率が高いと聞いてて心配なのよね。」
「学校では叔父さんになる心境を聞かれてさ、二人の予定日が近い事も知れ渡ってるから、その十月十日前に何が有ったとか、女子達は興味津々なんだ。」
「どうなの、どさくさに紛れて三郎の子を産みたいとか言われてない?」
「うん、なんか妄想してそうな子がいてね、認知してくれなくても良いとか…。」
「彼氏が出来無さそうな子なの?」
「そうでもない普通の子だよ。」
「三郎は罪な男よね。」
「そう言われても…、真子がいるし…。」
「少子化対策として一夫多妻を認めるってどう?」
「どうと言われても…、男女逆だと少子化対策にはならないのか…、でも既婚率は上がるのかな…。」
「雅の気持ちを考えた事は有るの?」
「そ、それを言う?
 真子と話し合ってはいるけど結論は出ないよ。
 いきなり好きな男の子が出来て紹介してくれるかも知れないだろ。」
「その確率が低い事は分かっているのでしょ。」
「今はね…、妹としてとてつもなく愛おしい存在なんだ。
 雅は口にしてる程、結婚とかを意識してる訳では無いと思う…、まだね、でも真子は雅の将来を気にしてて…。」
「私が雅ぐらいの時には大輔さんとの結婚を意識してたわよ、告白して貰う前から。」
「大輔さんは姉さんしか考えられなかったと、僕だって真子だけで、雅と結婚だなんて考えた事は無いよ、でも大切な妹が今以上に傷つくのは耐えられないと真子には話してる。」
「真子は何て?」
「社会的に認められて無い形の三人になるのは構わないけど、それで僕の社会的活動が制約されるのは心苦しいとか…、真子は雅の事を大切に考えてて、答えの出せない状況に涙を浮かべてた。」
「雅は愛人とか妾とか冗談ぽく口にするけど、今なら、この状況に対して世の中の人がどう思うか聞いても良いんじゃない?」
「う~ん、雅と真子がそれで落ち着けるのなら良いのだけど。」
「同性婚とかが話題にもなってるでしょ、私が三郎の子を孕むのはとてつもなく問題だけど、真子と雅なら…、勿論雅が大人になってからの話しよ。」
「う~ん、新党の発起人だから絶対ダメと言う考え方と、新党の発起人だからタブーとされてる事に対して問題提起と言う考え方が有るのかな、でも、出自で悩む子の話も聞くよね。」
「三郎が堂々と婚外子の存在を公表し、子ども達を区別しない家庭を築ければ良いんじゃない?」
「ねえ、姉さんは他人事だと思って楽しんでない?」
「近親相姦による弊害が有る訳でなし、当事者が納得しての事なら法律なんてどうでも良いのよ。」
「う~ん、新党が誤解されないかな。」
「そうかしら、少子化を意識しての問題提起、新党に対する注目度が上がるのなら有りでしょ。」
「注目度は高校生部会で普通に上げて行くから心配しないでよ、姉さん。」
「まだ結論を急ぐ時では無いけど…、三郎は雅のお父さんでも有るのでしょ?」
「今はそんな感じかな、雅がトラウマを抱えて無かったら失恋も人生経験だと話せるのだけど。」
「ふふ、人生経験だなんて、ナマ言っちゃって。」
「雅の方が有る意味人生経験が豊富なんだよな…。」
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