SSブログ

バトル-104 [高校生バトル-11]

「春子、無所属の国会議員から問い合わせが有ったと聞いたがどんな感じなんだ?」
「それがね…、うちの試験や審査を受けて所属になろうと言って来た人なのだけど、野党の離合集散の過程で無所属になった人でね、会ってみたら凄く偉そうに話すの。
 まあ、発起人会リーダーと言っても私みたいな小娘の対応で不快だったのかもね。」
「なんだ、うちの対象外だったのか、春子が新党立ち上げのリーダーだと言う事はマスコミが面白がって報道してるから知らない筈ないだろ。」
「だから自分の自由に出来るとでも思ったんじゃない。」
「成程、それでどう対応するんだ?」
「私としては、試験と審査を受けて貰った結果、不合格だったと発表したいのだけど…、ただ、うちにとっては貴重な国会議員になるかも知れないでしょ。」
「そうかな、こちらが拒否したら次は落選だろ、そんな人。」
「うん、スタッフはそう分析してる、でも…、国会議員と言う肩書は貴重よ。」
「現職国会議員の参加を断った新しい政治団体と言う話題をマスコミに提供出来るだけで充分じゃないか、なんなら高校生部会立ち上げリーダーとの対談をセッティングし新党の宣伝に一役立って貰ってから、さようならと言うのも面白いと思うな。」
「さよならを前提にとは、お主も悪よのう…。
 でも、それが一番有意義なロンリー国会議員の利用方法かもね、私達の政治改革に対する想いを国民に伝えて行くには。」
「ああ、ここで妥協しない姿勢を示すことは、うちの支持者を増やす原動力になって行くと思うんだ。
 目先の国会議員一人に妥協する以上の成果に繋げて行こうよ。」
「分かったわ、私との対談は録画して有るから、時間が有ったら見てね。」
「ああ、それで今後のスケジュールはどうなった?」
「まず、高校生部会のボランティアスタッフの募集を、こう言った仕事をして欲しいと具体的に提示して直ぐに始めるの。
 でね、今の一般向けスタッフ募集要項案では仕事内容など、曖昧な部分が多いと三郎から指摘されてさ、そこを修正すれば組織構築も楽になるだろうと、発起人会は急いで修正作業を進めてるのよ。」
「言われてみればそうかもな、こう言う作業をする人を募集とすれば応募もし易くなるだろう。」
「ええ、発起人会の混乱はそれで解決しそうよ。
 高校生部会の方はシンプルだから先に動き、形作って行く事で方向性を示せるかもと、三郎がね。」
「成程。」
「高校生部会の応募状況や組織作りを見て、大学生部会も募集を始めて行き、一般からのスタッフ党員募集に繋げて行く、そんな流れになりそうなの。」
「三郎が先陣を切るとなると、マスコミも注目するだろうな。」
「悔しいのはギャラを発生させにくいことでね。」
「そこまで欲張らなくても良いだろ、YouTubeの視聴回数が伸びるだろうし、党のグッズ販売も考えてるのだから、良い宣伝になるさ。」
「でもさ、今、ギャラの設定をしたら一番高く出来るのが三郎なのよ、ギャラの額でマスコミの思惑も読めるでしょ。」
「マスコミとの関係か…、味方に出来れば心強いのだから、取り敢えず目先のギャラは諦めようや。」
nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。