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バトル-103 [高校生バトル-11]

「春子姉さん、一からボランティア中心の組織を作るのって問題無く出来そうなの?」
「そうね、各部署のリーダーを決める所から始めると言うのは思ってたより難しいみたい、一応、発起人の人達に仮のリーダーとなって貰い、組織作りの作業を進めながら皆さんの能力を見極め、分担を決めて行く予定だけど、あくまでもボランティアだから時間が掛かりそうなの、人数が増えて行くと調整が難しくなって行くけど、人数が増えないと話にならないでしょ。」
「多岐に渡るテーマに取り組んで行く必要が有るものね。
 でもさ、高校生部会のスタートは自分達の学習がメインになるのだから、全体の中では楽だと思うんだ、僕が発起人の一人として高校生部会の暫定的リーダーとなり、部会長選出を担当するから高校生ボランティアスタッフは募集を開始しても良いと思うんだ。」
「うん、ボランティアスタッフの募集と組織作りは当初の考えより遅れそうだけど、高校生部会は確かに単純な組織としてスタート出来るわね、大学生部会は市政研究会から担当責任者を出す方向で話が進んでるから、高校生部会と大学生部会は一般より前倒しの形でスタッフ募集や党員募集を始めても良いわ、三郎が動いてくれるのならその方向で指示を出すけど、それで良い?」
「うん、こっちは問題ないよ、すでに募集開始を待ってる人が二十人ぐらいいるからね。」
「やる気の程は?」
「授業後に自主的な学習会を始めたよ、学校側の許可も取った、校内であからさまな政治活動や勧誘活動をしないと言う条件付きだけど、興味の有る人はYouTubeを見てくれるからね。」
「もう始まってるって事なのね、じゃあ直ぐに手配して…、他校から参加してくれる人を受け入れて行く体制はどう?」
「それもみんなで考えてるよ、スマホかパソコンが有れば簡単でしょ。
 YouTube用の動画も自分達で撮影しようって話し合ってるんだ。」
「そっか、そっちは学生社員の担当を付けるわね。」
「学生社員って会社の?」
「学生職員と呼んだ方が良いのかな、会社の学生社員から党の職員に転職もしくは兼務、ボランティアでは無く主に事務的な仕事をして貰う人を確保して有るのよ。」
「予算的には大丈夫?」
「すでに注目されてるから、YouTube、新しいチャンネルの視聴回数が伸びてるでしょ、高校生が政治とどう関わって行くのかなんて海外の人でも関心を持って貰えると思わない?」
「分かった、英語版はしっかりした台本が必要になるけど、英語の先生を巻き込むのは簡単だから、直ぐにでも取り掛かるよ、生きた英語学習にも繋がるからね。」
「で、どれぐらいの人を巻き込んで行くつもりなの?」
「難しい事は出来ないけど手伝える事が有ったら手伝いたいと言う人は少なからずいてね、市内でイベントを開くのなら高校生ボランティアを集めるのは難しく無いと思うよ。」
「そっか、予定より時間が掛かりそうだけど、時間が掛かると勢いを失う恐れも有るでしょ、その辺りを高校生部会で考えてくれないかしら。」
「夏休みにイベント開催では遅いかな?」
「全然遅く無いわよ、企画によっては大学生にサポートして貰うのも有り、大人達に刺激を与えて党の組織固め、その原動力になってくれない。」
「分かった、じゃあ高校生ボランティアスタッフ党員の募集を始めると告知して進めてね。
 宣伝動画の内容は高校のみんなにも考えて貰うよ。」
「うん、お願い、でも公立高校だから先生とも相談して問題が起こらない様に気を付けてよ。」
「そうだね、集まる場所も学校以外にした方が良いのかな。」
「新居への引っ越しが進んだら、この家を使うのも有りね、お父さんには私から話しておくわ。」
「パソコンは使える状態のままにしておいてくれるの?」
「回線は大丈夫よ、引っ越し後のこの家は元々そんな使い方をイメージしてたから、でもパソコンは三郎のお小遣いで買ってね。」
「分かった、真子と相談して…、パソコンを党に寄付するのと、パソコン購入費用を党に寄付するのと、どちらが良いのかな?」
「あっ、そうね…、新党に関するお金の流れは全部公開して行くと言う方針だから、購入費用を寄付の方が良さそうな気がするけど…、物による寄付も公開して行かないと駄目なのよね、う~ん、この場合は税理士の先生に相談すれば良いのか弁護士の先生か…、法的な問題も有るけどイメージ的にどうなのかも判断したいわね。」
「姉さん、YouTubeで宣伝するからと言ってメーカーに寄付して貰うって手も有るよね。」
「パソコンの販売元が乗ってくれるかどうかは微妙だわ、でも営業担当に動いて貰う、企業との結びつきも考えて行く必要が有るでしょ。」
「政治団体と企業との結びつきってどうなのかな?」
「法律に注意する必要は有るけど、企業を構成してる人達も有権者でしょ。
 うまく行って面白くならないかな。」
「面白く?」
「各種団体もだけど、企業と既存の政党との関係が気になるのよね、私達の新党が大きくなると思って貰えたら…、そして新党が実際に政治に対して影響力を与えられる政党になれたら、利害が絡むドロドロしたことも起こりそうでしょ。」
「はは、確かに面白そうだ。」
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