SSブログ

バトル-99 [高校生バトル-10]

「補欠選挙か…、市長選の過程で話した議員にも健康の問題で任期を全う出来ないかも知れないと話してたお年寄りがいましたよ、親父が市長になるのなら安心して引退出来ると話してくれたけど…、うちから擁立出来る候補者を見つけられなかったら仕掛けられないな…。」
「次郎兄さん、もし補欠選挙になり新党からの候補者を当選させることが出来たら新党が勢い付くとは思わない?」
「それは間違いないが、そもそも俺達の周りに被選挙権の有る人は少ないだろ。」
「お母さんがいるじゃない。」
「は、春子~、何を言い出すのよ、そもそも市長の妻が市議だなんて聞いた事ないわ。」
「うん、聞いた事が無いぐらいレアなら話題になるかもな。」
「次郎…。」
「市議会に主婦目線は必要だし、バックには春子が付く、母さんは公職選挙法バトルや政治家基礎バトルでもトップクラスの成績を残してたよね。」
「一郎、あれは市長選に向けて…。」
「お母さんに無理はして欲しくないけど、僕が小学生の頃、PTAではまとめ役だったのでしょ。」
「もしかしてあなた達企んでたの?」
「いや、こんな素敵な市会議員候補者が身近にいる事、春子に言われるまで気付いてなかったよ。」
「補欠選挙の考えは無かったけど、次の市議会議員選挙に市長の妻が立候補したら面白いとは考えてたの、市長選でインパクトを残せたのだから次はどんな形でって、真面目な話し、私は何時お母さんに相談しようかなって考えてたのよ。」
「あなたは勿論反対でしょ?」
「う~ん、無理強いは出来ないが…、現職の市議は予想してたより平均レベルが低くてね、この前の選挙でも定員割れしそうだったろ。
 どうしても当選させたくない人がいて、健康に心配の有る人が無理して立候補したとも聞いてる。」
「どうしても当選させたくない人って?」
「無投票になったら、異常な程思い込みの激しい人でも当選出来てしまうだろ、被選挙権の有る年齢ならば。」
「う~ん…。」
「私は、お母さんの力を認めてるのよ、さすが元生徒会副会長ってね。」
「おだてて木に登らせようと言う魂胆なのね、私は豚じゃないのよ。」
「急ぐ話でもないし一つの選択肢だと思って考えてくれたら良いよ、俺達に無理強いする気は無いし。
 議員候補が育つまでの繋ぎと考えてくれても良いのだから。」
「でも、ホントに考えた事無かったわ、市政の問題点は考えてたのにね。
 私も義兄弟姉妹の一人として考えてみないと駄目なのかしら、誰か議員の仕事について学ぶのを手伝ってくれるの?」
「雅と私は市長の娘として学んで行こうって話してるのよ、立候補関係なく市長の妻として学んで欲しいわ。」
「そう言えば、公職選挙法バトルと政治家基礎バトルでは春子に勝ったままよね、確か負けたら私の言う事を何でも聞くとか豪語してたけど、忘れてない?」
「覚えてますよ、まさかお母さんがあんな高得点を叩き出すとは思って無かったもの。
 それで、お願いは何?」
「そうね、雅、春子にお願いすること、一緒に考えてくれる?」
「はい、お母さま。」
「あれっ、ママと呼ぶのは止めたの?」
「お母さまと呼ぶのが一番しっくり来ると感じまして、目指せ、お上品キャラなのです。」
「雅は猫を被るのが得意なのよね~。」
「真子お姉さま、それは二人だけの秘密にしておいて下さいませ、おほほ。」
nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。