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バトル-91 [高校生バトル-10]

「なあ春子、私達の市長選への取り組みは高校生にも刺激を与えられたのだろうか?」
「そうね、公職選挙法バトルや政治家基礎バトルとかは、大学入試に関係ないからか取り組む高校生は多く無かったけど、私達の父親が立候補するということで興味は持って貰えたみたい、当選おめでとうと言うコメントは高校生からも沢山寄せられてるのよ。
初めての選挙で投票した人が当選して嬉しい、と言ったコメントもあったわ。」
「そのまま政治に対して興味を持ち続けてくれると良いのだがな。」
「発信し続けて行かないとね、今なら雅のことが情報番組でも取り上げられて、高校生に限らず注目度が上がってるけど、それが落ち着いてからも。」
「そうだな、大きな成果に結び付かなかったとしても発信し続ける意味は有ると思う。
 なあ、雅ちゃん関係で問題は起きてないのか?」
「勘違いコメントは結構有るけど、きちんと雅の話を受け止めて下さってる方々がフォローして下っていて、彼女があっという間に多くのファンを得た事は間違いないと思う。
 雅に見せたくないコメントは削除して欲しいと言う声が上がっているから、今後はそれを明記して削除して行く方向で話を進めてるの、放置してたらこちらの人間性を疑われかねないでしょ。
 本人は同情されるのが嫌だからコメントは見ないって言ってるし、外に出たがらないから直接的な負荷が彼女に掛かる心配はあまり無いのだけどね。」
「それなら安心か…、でも、運動不足になってないのかな?」
「お母さんの美容体操に付き合ってるみたいだから大丈夫じゃないの。
 お母さんは一人でやるより楽しいとか言ってたわよ。」
「美容体操か…。」
「雅の日常映像は閲覧回数が伸びそうでしょ、しっかり記録映像を残し公開して行くからね。」
「撮影されることに抵抗を感じてないのかな?」
「大丈夫みたい、給料を払う話をしたら喜んでね、そのお金で家族へのプレゼントを買いたいって。」
「そうか、太一は私達に甘えたがっているが雅ちゃんは三郎が大好きで…、照れくさそうにパパと呼んでくれたりはするものの、親になった実感があまり無いのだよ。」
「それで良いと思う、彼女はお父さんと親子と言うより義兄弟姉妹の一員に成りたくたくてね、血の繋がった親兄弟以上の絆が存在するのが嬉しくてしょうがないと話してくれてたの。」
「そうか、義兄弟姉妹のことは養子を迎える事と結び付けて考えてなかったが、あの子の気持ちを考えたら自然なことだろう。
 詩織ちゃんと一緒に我々の義兄弟姉妹の一員としても良いのかも知れないな。」
「そうね、その条件として私達とも少しずつ肩の力を抜いて…、選挙も終わったことだし三郎達も春休みになる、まずは一緒に遊びに出かけるとか提案してみようかな。」
「ああ、少しづつでも外に出る機会を増やして行くべきだ、今までは小学校へテストを受けに行くぐらいだったのだろ。」
「ええ、目立たない様にね。
 ねえ、市の施設の宣伝を兼ねてバーベキューでも、当選祝勝会としてって、どう?」
「おいおい、祝勝会、まだやる気なのか?」
「身内だけのはまだでしょ、しっかり撮影し編集してあちこちのチャンネルで使うからね、利益は市への寄付と言う形で還元するから…、市営のデイキャンプ施設に問題が無いのかも確認して来ようよ。」
「そうだな、あそこはまだ現状確認をして無い、実際に使ってみるのが一番かもな。」
「じゃあ、予約状況を確認しておくわね。」
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