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バトル-76 [高校生バトル-08]

「なあ、三郎、話を聞いてると結構しっかりした子みたいだが、YouTubeに出演とかはどうなんだ?」
「それは、本人次第です。
 僕らがYouTubeで稼いでる話をしたら職員を脅してでもパソコンでしっかり見させて貰うと話していましたが。」
「ふふ、そう言うタイプが加わってくれたらミュージカルが一段と盛り上がるわね。」
「麻衣姉さん、出て貰うにしても市長選のことも有りますからタイミングを考える必要が有ります、ただ、共に番組を作って行くと言うのは互いの距離を縮める事に繋がるとは思っています。」
「市長選の話はしたのか?」
「はい、お父さんが市長になっても養子になった事を隠していても良いし、僕らの妹としてYouTubeデビューするのも有りだと話して有ります。」
「感触は?」
「お母さんが歌の上手な人だったそうで、歌のレッスンとかの話をしたら嬉しそうにしてました。」
「そんな調子なら…、真子ちゃんは問題は感じなかったのかな。」
「そうですね、養子の話が私達と会うまで思い描いてたのと随分違ってたそうで…、ホントはうんと嫌な所を見せつけて話をぶち壊してやろうと思ってたそうです、でも、普通の女の子が三郎の前でそんな態度を取れる訳は無くて、お利口さんにするからお兄ちゃんて呼んでも良い、って。
 ただ学校へは行きたくないと、少し申し訳なさそうに…。」
「学校なんてどうでも良いだろ。」
「ええ、行きたく無ければ行かなくて良いけど、まともな大人として胸を張って生きられる様、一緒に学習して行こうと話したら、安心したみたいです。」
「親の話は?」
「本人が口にしませんでしたの私達も聞きませんでした、家族になればそんな話を聞く機会は幾らでも有るでしょう。」
「父親の関係者とどれぐらいの交流が有ったのかが気になる所ですね。」
「まあ、私が市長になったら反社会的勢力と対峙する必要も出て来るだろう、彼らも利害関係を考えるだろうから一方的に無理難題を押し付けて来る事は無いと思ってるが。」
「念の為、お父さん達には私達の集落に引っ越して貰おうと考え、話しを進めてるのだけどどうかしら?」
「その方が良い、三郎達の出入りを見張ってる様な人も居るのだろ。」
「雅ちゃん達がうちに出入りし始めたら、直ぐに変な噂が広がりそうだな。」
「ひとまず私達の家に来て貰っても良いですよ、小六の娘と馴染めたらですが…。」
「佐伯さん、有難うございます。」
「暫くは義兄弟姉妹の家を体験して貰うのも有りだな、無理に学校へ通うより色々な大人と触れ合う事で何かを学べるかも知れない、私の隠し子だと疑われても構わないよ。」
「謎の少女か…、真子ちゃん、私達のちょっとしたお遊びに、雅ちゃんは付き合ってくれるかしら。」
「むしろ、私達との距離を縮めて行けるかも知れませんよ、大人に変身するメイクとか…、デビューは私の妹と言う設定でも構いません。
 私達が新しい妹達を迎えると言うイベントを楽しんでいると感じて貰える様に出来たら彼女達が馴染んでくれるのが早くなると思います。」
「真子ちゃん、三郎には女子大生に化けて大学に潜入と言う企画を却下されたけど、小五が女子大生に化けて大学に潜入と言うのも面白そうじゃない?」
「ふふ、雅ちゃんなら喜んでやってくれそうです。
 変身願望…、春子さんが職員から聞いた話と私が彼女から受けた印象は全く違うのですよ。
 三郎と出会い、彼女自身がすでに変わり始めてるのかも知れません。」
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