SSブログ

バトル-70 [高校生バトル-07]

「麻衣ちゃん、君が提案してくれたウワサ作戦、少しやり過ぎてないか。」
「お義父さま、反響は有りましたか?」
「大有りだよ、道を歩いてたら見知らぬ人から声を掛けられるんだ、三郎くんのお父さんですよね、市長選応援してます、とか。
 会社でも…、いきなり退職する訳には行かないから社長には話したのだが、社長はそれを口外する人では無いのに…、事前運動に当たる様なことはしてないよな。」
「大丈夫ですよ、ウワサ作戦実行部隊、私達四人は法学部の学生がまとめてくれた注意事項を守っています。
 実行部隊以外の人達も、友香姉さんの指示で制作して貰ってる、公職選挙法バトルでトレーニングしてますので安心して下さい。
 今の感触なら選挙運動にお金を掛けなくても当選ですね。」
「噂だけで?」
「現職には勝てますし、どんな対立候補が出て来ても勝てます。
 お義父さまは当選後の事を考えていて下さい。
 選挙に勝つ事ばかり考えていて、市政改革なんて微塵も考えて無い現職市長にはレベルの違いを見せつけてやりましょう。」
「まあ、選挙の事ばかり考えてそうな政治家は国政の場にも少なからず居そうだよな。
 それも民主主義的選挙制度の弊害では有るのだろうが、他に良いシステムが無いのだから仕方ないかな。」
「う~ん、良くないシステムなら有るのですか?」
「資格試験を通った人だけが立候補出来るとか考えてみた事は有るよ、現実的ではないし当選後に不正を考える輩が出て来る可能性は今と変わらない、ただ、明らかに能力の低い人が大臣になるなんて馬鹿げた事は無くせそうだろ。」
「ですよね、せめて公職選挙法や議員に関係する法律のテストで、有る程度の成績を納める事を立候補の条件にするぐらいには出来ないものでしょうか。」
「そうだな、条件に出来なくても、試験を受けて貰い成績を公開して投票時の参考に出来るのなら選挙の在り方が変わるかも知れない、誰でも立候補出来ると言う前提を変える事は難しいだろ…、なあ麻衣ちゃん、私達が投票する時、その候補者に関する情報が少な過ぎると思わないか。」
「ですよね、どこの誰だか良く分からない人、選挙公報や連呼ばかりの選挙運動だけでは…。
 お義父さまは素敵な子ども達の親で有ると言う事だけで、とても大きな情報を有権者の皆さんに伝えておられるのかも知れませんね、私達家族が仲の良い事は何時も羨ましがられますので。」
「それは私の誇れるところだな。」
「今まで選挙制度を変える事は考えていませんでしたが、国民や市民の代表となる人達の能力などの公開を義務付けるのは、国会議員が資産公開を義務付けられているのと同じ感覚で可能では無いでしょうか?」
「その法を検討する国会議員がご高齢の先輩方に気を使って議題にすらのせないとは思うが、我々の案として公にして行くの事は悪く無いと思うよ。
 有権者は候補者の能力が低くても魅力を感じれば一票を投じれば良いのだからな。」
「ですよね…、逆に自身の能力をアピールしたい人向けに私達でバトルか試験を企画して、高校生バトル公認の成績として公表するので有れば、実力が有っても知名度は低いと言う候補者が乗って来ないでしょうか?」
「そうだな、真面目な人の後押しが出来るかも知れない、政党関係なく公平に行えば問題無いと思うよ。」
「直ぐに動き始めますね、私達の選挙制度改革案として。
 ふふ、お義父さま、少しワクワクして来ました。」
nice!(12)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 12

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。