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バトル-69 [高校生バトル-07]

「一郎兄さん、私達が政治に取り組むって必然だったと思わない?」
「そうだな、高校生バトルから…、次郎が高校で教えてない事や社会問題にも目を向けて貰う取り組みをしようと言いだして始めたのだからな。」
「私達が口先だけで無く実行して行く姿勢を見せられそうで嬉しくない?
 ほらテレビのコメンテーターなんて適当な憶測とかで偉そうに政権批判したりしてるけど、自分が立候補すると言う人は僅かでしょ。」
「まあ、本当に頭が良く、世の為人の為にと政治家を志す人自体が少ない。
 親父は今のままの方が収入も多くて楽な筈、地位や名誉を求めて決断したのでもなく、本当に尊敬出来るよな。」
「ええ、私達も頑張らないとね。」
「少し動き出して反応はどうだ?」
「そうね、政治に関する知識のバトルや作文コンテストのテーマに政治関係を入れて行く過程で趣旨説明したら、国政に関するコメントが結構来たわ、こちらとしては市長選を、もっとアピールして行きたいのだけど、まずは国政からにせざるを得ないのよね。」
「仕方ないだろ、事前運動にあたる事は出来ない、それでも選挙管理委員会には親父が市長選に立候補するつもりだと隠さず、選挙に関する啓蒙活動を始める事に対して助言を貰ってる、焦る必要はないよ。」
「でもね…。」
「それより、麻衣さんが提案してくれたウワサ作戦は思ってたより効果的だぞ。」
「えっ、地味な活動だと思ってたけど?」
「知り合いから結構尋ねられるレベルになって来たんだ、親父が決断したら宜しくと返しているよ。」
「噂って、どうやって広めたの?」
「俺たち家族は芸能人並みに注目されてるだろ、三郎の近況とか聞いて来る人に、ぽろっと漏らしている内に、尾ひれが付いて広まったみたいだ。」
「ぽろっと…、尾ひれね…。」
「ちょっと尾ひれが付き過ぎて総理大臣の座を狙ってるのですか、と聞いて来る人がいるぐらいだが、親父に対する印象は悪くないみたいだぞ。」
「へ~、三郎を将来の総大臣にと言う話ではないんだ。」
「それはさすがに早過ぎるだろ、三郎が望んでる訳でもないし。」
「そうよね…、でも噂話って思ってたより怖い気がして来たわ。」
「まあな、今は良い噂だが、この先どうなるかは分からない、ネットで広がり始めたら…。」
「お父さんの隠し子が登場したりとか?」
「さすがにそれは無いと思うが…。」
「お父さんは、沢山子どもが欲しいと考えてた人でしょ、素敵なおじさまと言われて人気だし。
 でも…、私達関連のスキャンダルを暴こうとして来た週刊誌とかが、養子の話しまでたどり着いたらどうなのかしらね。」
「売名と考えるか美談と捉えるかで随分違って来るのだろうな。」
「マスコミは平気で憶測記事を出したり偏った報道をするのよね、面白可笑しければ良いと考えていたり、誰かの都合に合わせたりして。」
「それでも、俺達には登録者数の多いYouTubeチャンネルが有るからマシだろう、おかしな報道がなされたら直ぐに反撃だな。」
「そうね、ねえ、お父さんの市長選に向けたチャンネルは何時頃開設する?」
「まずは親父抜きで市政を紹介して行くのを立ち上げれば良いだろう。
 正式に立候補したら、その映像を利用しながらアピールして行けば良い。
 選挙に関しては全然心配してないんだ、もしうちの親父が市長選に立候補したら当選しますかね、と尋ねた人は全員が当選するって答えてくれたよ。」
「あっ、その人達が噂の出処なのね。」
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