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バトル-68 [高校生バトル-07]

「お母さん、養子の話に、お父さんが市長選挙に立候補する話と、立て続けに大きな事が進み始めてるけど大丈夫?」
「三郎、心配してくれてるの?」
「うん、市長の話は急だったでしょ。」
「そうね、でも、比べちゃ行けない規模だけど、高校で生徒会をやってた頃を思い出してね。
 子ども達が頑張ってるのに、のんびり専業主婦をしてるのもどうかと思っていたし、かつての生徒会会長と副会長のコンビで市政改革に立ち向かうのはやりがいの有る事だと考えてるのよ。」
「そうなんだ、お母さんなりの市長像とかは有るの?」
「そうね、市民のお手本として仲良し家族だという事を見せて行きたいかな。
 三郎は重視しないかもだけど、大切な事なのよ。」
「う~ん、高校生バトル関連で僕たちの事を知ってる人には今更な気もするけど。」
「今まで三郎の事すら知らかった世代に向けてもね。
 家族仲良くなんて当たり前の事だけど、そうでもない人がいるのよ、遺産相続で兄弟が争うとか聞いたことない?」
「うん、うちでは考えられないよね、兄弟が協力し合って稼いでるし。」
「ふふ、稼いでるわね、でも…、これからの展開を見通して予算は大丈夫なの?」
「多分ね、お父さんが市長を目指すと言うYouTubeチャンネルを立ち上げればそれなりの閲覧回数が得られると思う、他のチャンネルでも宣伝するし。
 お父さんと同級生だったと言うラーメン屋の親父さんがスポンサーになってくれると話してくれてね、市民を味方に付けたらお金の心配何て要らないのじゃないかな。」
「金銭的にクリーンな状態を保てるのかしら?」
「友香姉さんが、公職選挙法を中心にしたバトルの展開を考えていてね、選挙に関わる人には合格点に達するだけでなく、誤答を完全に無くすまで学習を深めて貰うとか、選挙や議員に関する法律って複雑でしょ。」
「そうなのよ、今まで当たり前の様にして来た、お葬式の香典でも、気を付けないと政治家の寄付行為とみなされ処罰の対象になるでしょ、私達もそのバトルで学習を深め完璧にして行かないとね。」
「税理士の先生とかにも相談するのでしょ?」
「ええ、お金や資産に関係する全てを確認してね。
 後、家族全員の収支を簡単に公開出来るシステムを一郎が用意してくれることになったわ。」
「高校生にしては結構な給料を貰ってると言う事がばれてしまうのかな。」
「会社の収支も公開して行くから、三郎が会社にどれだけ貢献してるかも見えて来る、給料が安過ぎると言う声が出て来るでしょうね。
 特殊な高校生の収支を見せて行く事で、高校生や大学生がお金について考えてくれると良いのだけど。」
「そうだね、真子ちゃんと考えてる今後の人生設計も公開した方が良いのかな。」
「私が教えて欲しいかも。」
「高校を卒業したら結婚と言う話はしたでしょ、計算してみたら結婚資金と新居の建築費は二人の資金を合わせれば余裕でね。」
「大学は?」
「大学に拘束されるだけの価値が有るのかどうかは、これから見極めて行くつもり、大卒じゃなくても会社経営が出来ると社会に示したい気持ちは有るのだけど。
 大学に進学したとしても春子姉さん同様、仕事優先にしたいと思ってる。」
「そうね、有名大学を卒業したと言う肩書より、何を成した人なのかで評価して欲しいものね、三郎が真面目にしていれば大勢の人が協力してくれるでしょう。」
「至って真面目だよ…、お母さんにだけ少し反抗的だったけど。」
「そうだったの、三郎には反抗期が無いのかと思ってたわ。」
「あまり話さなかったし…。」
「話し相手が沢山いたからでしょ、主に真子ちゃんだけど。」
「そうだね、親離れの過程なんだよね。」
「春子に対してはどうなの?」
「どうって?」
「ふと気づいたら、私の可愛い末っ子を春子に取られてしまったみたいな…、反抗期が終わったら私にも甘えてね。」
「姉さんには甘えていないよ。」
「そうかしら?」
「もう、子ども扱いしないでよ。」
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