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バトル-67 [高校生バトル-07]

「親父、市政研究会を発足させたよ、学生の反応が思っていたより良くてさ。」
「次郎は相変わらず動きが早いな。」
「現職は老害が出始めていると感じられてたみたいでね。」
「やはりそうか、私も同感だから市長になる話を否定しなかったのだが。
 私は義兄弟姉妹の一員となってから、政治と言う視点でも我々の活動を考えていてな。」
「俺達に欠けてる視点だと感じてたの?」
「まあな、ただ、私も政治を人任せにして来たと思ってね、行政に不満が有ったら自身が立候補する権利は有る、とは言え現実的な話しでは無いだろ。
 だが高校生に対して政治を語るのであれば、自分達が関わった方が伝え易いとも思ってな。」
「そうだね、有権者の人数や三郎の人気、俺達を取り巻く環境を考えたら、親父は当選すると思うし、俺達がやろうとしてることに弾みが付くと思う、元生徒会会長が立候補すれば、同窓会も動いてくれるでしょ。」
「ああ、市長候補の適任者はいないかと相談した連中は、私が出馬するのなら応援すると言ってくれたよ、他に心当たりは無いと言ってな。
 問題は、市政について多くを学ばねばならないと言うことだ。」
「その為の市政研究会と考えてよ、一郎兄さんも乗り気で市役所に就職した同級生と連絡を取り始めているよ、春子は自分達にとって都合の良い市政と言うのを考え、新たな村落共同体を拡大して行くには親父を市長にするのが一番の近道だと話してた。」
「私にはそんなこと…。」
「軽い気持ちで始められる事では無いとみんな分かってるんだ、ただ、社会に対してインパクトの有るメッセージを送りたいとは日頃から考えてるからね。」
「次郎、その市政研究会では、市長目線での研究も可能なのか?」
「市のウエブサイトを活用しながら、そこに書かれて無い事まで踏み込んで考える、自分が市長になった時に困らないレベルで研究しようとは言って有る。
 親父が立候補してくれるのなら、具体的な目標が出来、メンバーの意識が高まると思うよ。」
「そうか、そこからブレインになってくれる人が育つかもな。
 立候補するなら先に退職してと考えているのだが、落選したら雇ってくれるのか?」
「分かった、大輔にも話しておくよ。」
「一応、立候補を決意するまでに考えた事と市長としての構想はまとめて有る、当然高校生バトル関係でも必要になるだろ。」
「ああ、政治に関するバトルを充実させつつ、作文コンテストのテーマにしたりして行くからね。
 何か面白い構想は有るの?」
「面白いという程のものは無いが、高校生バトル関連では、地域の活性化アイデアコンテストを実施し、上位入選したアイデアは実際に試してみるとか、高校生や大学生にバーチャル選挙を通して仮想市会議員になって貰い、ネット議会を開催、そこで議決された事は極力実現させて行くとか。
 若者と共に若者にとって魅力的な街にして行くことを考えて行きたいね、ここで働きたい、ここに住みたいと思える街づくり、春子達のミュージカル、その舞台が魅力的になって行けば観光収入も伸びるだろ。」
「バーチャル選挙はバトルとしても面白いかもね、自由参加とし他県の人にも議員になって貰えたら、遊びに来てくれる人が増えそうだね。
 やはり市政改革のカギを握るのは若年層なのかな。」
「新たな村落共同体を考えた時にな、社会の構造が中高年中心になってると思ったんだ。
 色々な場面で若者は受け身の状態、それでは地方都市が若者にとって魅力的なものになるとは思えないだろ、そこを何とか打破したいのだがな。」
「ああ、親父が市長なってくれたら俺達の仲間は今まで以上に主体的に動いてくれると思ってる、今俺達に関わってる連中は、組織と個人の在り方を考えていてくれてるからね。
 大して親しくも無いご老人が市長では市政に対して参加という気持ちには成れないが、俺達、義兄弟姉妹の一員が市長となったら、その瞬間から、いや、選挙運動が始まる時点で、この市は大きく変わり始めると確信してるよ。」
「その根拠は?」
「学園祭のノリで何かやりたいと言う声は少なからず来ていてね、選挙運動をお祭り騒ぎでやったら面白そうじゃない?」
「はは、確かにお前達が動いたら盛り上がりそうだな。」
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