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バトル-65 [高校生バトル-07]

「…、と言う感じで養子を迎える事を考えてる訳だがどうだろう?」
「少し緊張するね、ハンディを持つ人達のことは会社で障害者雇用を進める時に調べたけど…、でも…、僕らの覚悟が示せるってことになるのかな。
 優しく育てて貰った立場として、弟や妹を育てる手伝いをしたいと思うよ。」
「そうなると三郎は末っ子を卒業ね、私達は普通の子育てすら経験してないのだけど、状況に応じてベビーシッターをお願いするというぐらいの感覚なら…、『一人で背負い過ぎない』と言う私達の誓いから外れる事無く…、でも…、なんかな、もっと気軽に弟や妹が増えると言う事を喜びたいと…、素直に思えるのかどうかは微妙ね、三郎以外の弟なんて考えて無かったわ。」
「春子さん、私達は義兄弟姉妹という形で一つの運命共同体を形成して行こうとしている訳ですから、その一員として社会的弱者を迎える意味は大きいと思うのです。
 多分、売名行為だと言い出す輩もいるでしょうが、私達が困難にも立ち向かうと言う姿勢を示す事にもなり、何と言っても、義兄弟姉妹が力を合わせてといると、私達が子を授かるタイミングと重なったとしても、いえ、むしろ重なったなら、子育てを協力し合って行うと言う私達の誓いが生きて来ませんか?」
「友香さん、それは分かっているのですよ、ただ、私の弟は超絶可愛いじゃないですか、勿論比べない様に努力はしますけど…。」
「私は…。」
「真子ちゃんにはイメージしにくいことかな。」
「春子さん、私には弟も妹もいないですから、ただ…、義兄や義姉と仲良くなって…、私達の幸せは広げて行きたいと思うのです。
 三郎くんと言う最高の恋人が居て最高の兄や姉が出来て、ちょっと幸せ過ぎるから、ちょっとその幸せを分けて行かないと、何処かの誰かに怒られそうです。」
「はは、なんだかんだ言ってるが春子も反対ではないのだろ?」
「ええ、私達の理想を語る上で考えて来た事が…、三郎同様私も少し緊張してるってとこ、お父さん、どんな子を迎えるのかはまだ決めてないのでしょ。」
「ああ、ただ、次郎は複数の受け入れをイメージしてくれた、具体的な話しはまだこれからだが、一人だけでない方が彼らにとっての精神的な負担が軽減されると考えてな。」
「そうですね、同じような境遇の兄弟がいれば心強いでしょう、乳幼児を受け入れるのであれば保育所の開設準備を進めたいですね。」
「麻衣ちゃんが担当してくれるのかな?」
「私がと言うより従姉に声を掛けて有りましてね、ゴーサインを出せばすぐにでも動いてくれます。」
「麻衣姉さん、建物はどうするの?」
「そうね、三郎さんのお小遣いで建ててくれるかな、それまではこの家で構いませんよね、お義父さま。」
「数人規模で始めるのなら問題ない、建物は三郎のお小遣いで足りなかったら私も出すよ。」
「う~ん、春子姉さん、チャンネル増やす?」
「そうね、育児系のチャンネルを立ち上げ、三郎の幼い頃の写真や三郎が弟や妹を抱っこするシーンを毎回入れたら、若いお母さんと言う新たなターゲットをメロメロに出来るかも。」
「弟や妹を迎え保育所が稼働し始めると、新たな村落共同体作りに向け、僕らはまた一歩踏み出すことになるのだね。」
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