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バトル-58 [高校生バトル-06]

「次郎、義兄弟姉妹の話、有難うね、連絡したら芽衣も亜依も喜んでたわ。」
「俺の方が嬉しいよ、彼女達が希望してくれたお蔭で新たな展開が始まるし、二人とは麻衣が高校生の頃、結構一緒に遊びに行ってた仲だろ。」
「ふふ、妹達とはあの頃の思い出話しで結構盛り上がるのよ。
 性格とか全然違う三人なのに、三郎さんみたいな弟が欲しいと言う一点だけは一致していたでしょ。
 私達が結婚したら姉の義弟だから自分達にとっても義弟だって喜んでたのよ、まあ、義兄弟姉妹の一員になると、たまに長兄だけどね。」
「三郎は、年上に愛される術を心得ているからな、本人が意識してるのかどうかは分からないのだが。」
「亜依が言ってたわ、芽衣と喧嘩しそうになると悲しそうな表情をするから三郎さんがいると喧嘩が出来なくなったって、みんなで遊びに行く様になってから姉妹喧嘩が一気に減ったとか、言われてみればなのよ。」
「そうだな、俺も兄貴とはもっと兄弟喧嘩をしてもおかしく無かったと思う、春子や三郎の前では躊躇してたかな。」
「仲良し兄弟は私にとって魅力的だったわ、大輔も含めてさ。」
「大輔が春子に告った時は少し引いてたのだろ?」
「まだ次郎と付き合い始める前だったからね、でも、大輔は堂々としてたし、ふふ、春子の方がお前らより余程大人だって次郎が…、あの頃は楽しかったな、今も楽しいけど。」
「これからは分からないぞ。」
「ええ、でも苦楽を共にして行く仲間がいると言うことは、苦しさをも喜びに変えてくれるかも知れないでしょ。
 個人的にではなく、私達が正しいと信じた道を義兄弟姉妹が力を合わせて進んで行く、もっと楽な道も有るのだろうけど、次郎と、そしてみんなと…。
 少なくとも充実した人生を送れそうな気がしてるのよ。」
「そうだな…。
 それでさ、食事会の後、春子が話してたライバル集団のことを少し考えてたのだけどね、俺達みたいな集まりが沢山出来たら面白いと思うんだ、中には悪事に走る集団が出て来るかもだけど、それでも人と人との結びつきが希薄になりがちな世の中だろ。
 そんな中でさ、特に中高生ぐらいが真面目に考えてくれたらと思うんだ。」
「そうね、大人は真面目に集まったとしても利害関係に目が行きかねない、それはそれで良いのだけど、純粋な気持ちで仲間と呼べるものを、中高生の内に作って欲しくは有るわね、私達みたいに。」
「でさ、究極の高校生バトルとしてアピールし、社会問題とも向き合える集団を増やして行くのはどうだろう。」
「私達の義兄弟姉妹を拡大しつつ、各地に様々な義兄弟姉妹を増やして行くと言うことなのね、悪事に走らず、義を重んじるとか掲げて貰って。
 私達の目標には中高生の意識改革が有るのだから、それを進めて行く一つの手段として…、今時の中高生を乗せるのは簡単ではないと思うけど、やってみる価値は有ると思うわ。」
「真面目な子達が動いてくれたらな、形として、小さい組織が集まるという暴力団組織をお手本にするのはどうだ?」
「ふふ、その辺りは言葉を選ぶ必要が有るわね。
 話に乗ってくれるチームが出始めたら、その彼らと相談して行きたいわ。
 まずはどうスタートするか、素案をまとめて皆にも考えて貰いましょうか。」
「芽衣ちゃんと亜依ちゃんにもね。」
「ええ。」
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