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バトル-57 [高校生バトル-06]

「三郎、私達の義兄弟姉妹を拡大して行く話、三郎が長兄として引っ張ってくれるのなら私は賛成よ。」
「春子姉さんも僕をリーダーにしたいの…。」
「心配しなくて良いわ、年少者のリーダーに負担を掛けない組織を考えてのことだからね。
 ねえ、例えば一郎兄さんがリーダーになったら、みんなは兄さんに頼り切ってしまうと思わない?」
「う~ん…、そっか、リーダーを少し頼りない存在にすることで、メンバーの意識が高まると言うことかな。」
「三郎は頼りなくなんてない、でも、年少者のリーダーに負担を掛けたくないという意識を、メンバー全員が持つことは組織にとってプラスになるのよ。」
「うん、何となくは理解してるのだけど、先々を考えたら自分で良いのかとも思うし。」
「今後の事を考えてるから三郎が適任なの、梁山泊を目指すのなら尚更ね。
 義兄弟姉妹の発想は固い絆を作る話から始まったことなの、だから審査と言うか…、安易に受け入れ過ぎたくは無いのだけど、核になる私達八人の絆が強ければそれなりに拡大しても…。
 組織構成員が単純な利害関係だけで協力し合ってる団体とは全く違う組織が出来たら楽しいでしょ。」
「だよね、でも、どうなって行くのか不安も有る、仲間になりたいと思う人がいれば、そうは思わない人も居るでしょ。」
「やってみれば見えて来ると思うわ。
 そうだ、私達のライバルになってくれる組織を募集し、構成するメンバーの絆の深さで、バトルしてみるのも有りじゃない?
 敵と言うか競い合う存在が有った方が盛り上がる、えっと…、私達の主張と考えが異なる団体には公開バトルと称しての意見交換を提案してみたり、判定は一般市民にお願いしてさ。」
「う~ん、どんな団体が名乗りを上げるのかな?」
「政治団体、宗教団体が絡んで来るかもだけど、どんな団体が相手になったとしても人間社会を科学的思考に基づいてより良い方向に導くことを考えていれば問題ないでしょ。」
「平和なバトルで済めば良いけど…、ルールは必要だね、相手を誹謗中傷したり物理的攻撃は絶対NGだな。」
「そうね…、スポーツや知力で勝負するのは有りじゃない?」
「あっ、そうか、高校生バトルに立ち返っても良いね。」
「芽衣さんと亜依さんを受け入れるタイミングで、少し情報を流せば仲間の希望者は直ぐに増えると思うから、それまでに約束事をまとめないとね。」
「兄さん達はどうなんだろう?」
「遠い親戚までを含めた共同体構想が有るのだから賛成でしょ、今夜の食事会でみんなの構想が聞けると思うわ。
 私達は真子ちゃんが来るまでに、もう少し構想を練っておかない?」
「そうだね…、募集するのはちょっと違う気がするから、芽衣さん達みたいに自分から加わりたいと言う人を対象に、条件を明確にしておきたいかな。」
「三郎を長兄として尊重し、社会の為に…、夢バトルで各部署が掲げた目標に賛同し協力してくれる人ってとこかしら。
 三郎、お父さんが三郎の義弟になりたいって言いだしたらどうする?」
「え~、それって、訳が分からなくなる人続出でしょ。」
「お父さんもお母さんも仲間外れは嫌みたいよ。」
「そんなこと言ってたね…。」
「まあ、それぐらい混沌としてた方が、義兄弟姉妹の考え方が理解され易いのかも知れないわ。」
「でもさ…、お父さんから義兄と呼ばれる身にもなってよ。」
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