SSブログ

バトル-54 [高校生バトル-06]

「ねえ、三郎くん、バトルとは言えない様な高校生バトルなんだけどさ。」
「真子ちゃん、何か思いついたの?」
「うん、自分の夢を宣言し、それに向かって努力して行く、みたいなバトルはどうかな。
 夢を叶えて行くバトルだけど、結果を評価したり順位を付ける必要は無くてね。
 決意表明する事で自分にカツを入れたり、頑張ってる人をみんなで応援したりって感じの。」
「相手を倒したりはしないんだ。」
「むしろ協力し合うとか、でも、スポーツとかで宣言したら熾烈な争いになるかも。」
「はは、それも有りなんだ、真子ちゃんだったらどんな宣言をするの?」
「そうね、三郎くんのお嫁さんになって立派なお母さんを目指しつつ…、人に優しい社会の実現かな。」
「お嫁さんとかと、人に優しい社会では難易度が大きく違うと思うのだけど、結果は随分先のことだよね。」
「結果よりも、夢を宣言することに意味が有ると思ってね、人が応援したくなる夢ならみんなで応援しても良いし…、その…、頑張れって言葉だけでなく…。」
「そうだね、人に優しい社会なんて一人の力では無理だから。
 企画として今からまとめてみようか。」
「うん、でも三郎くんは今日しようと思ってたこと、無かったの?」
「少し有ったけど、どちらを優先すべきか考えたら答えを出すまでに、コンマ二秒さ。」
「ふふ、三郎くんが宣言するとしたら、どんな夢になるのかしら?」
「そうだな…、絶対実現しない理想的な民主主義国家の樹立かな。」
「絶対実現しないと思いつつ目標とする、でも三郎くんがそう宣言したら、理想的な民主主義国家について考える人が増えるのでしょうね。」
「個人的な目標でなく、集団での目標だったり、誰かの夢に乗っかるのも有りかな…。
 バトルとしては途中経過を報告し、その進展を一応競い合うと言うことにする?」
「そうね、注目度を競うとかはどうかしら、注目されず地道に頑張るのも有りとしておいて。」
「夢バトル、小さな夢から大きな夢まで、目標を宣言して気合を入れろ。
 目標を共有しても良いし、誰かの夢に乗っかっても良い。
 静かの応援をするも良し、力を貸すも良し、ってとこかな。
 小さく始めるのなら、初期投資は僅かで済むし、スポンサーの付き易い企画だと思うよ。」
「作文コンテストで使ってるシステムを流用すれば良いものね。
 サンプルとして、ささやかな夢とおっきい夢を用意しておく?」
「うん、僕は絶対実現しない理想的な民主主義国家樹立をテーマに夢を描いてみるよ。」
「じゃあ私は夢バトルの趣旨を整理してから、料理上手なお母さんを目指すと言うテーマで書くわ、ささやかな夢でも応援したくなる文にしないとね。」
「対象を高校生に絞る必要はないよな。」
「そうね、地味に発表して反応を見れば良いでしょ、スタートは作文コンクールみたいなものだから。」
「合併後の新会社が描いてる目標も、全部夢として発表して貰おうか。
 僕たちが何を目指しているのか明確にしておきたいし。」
「会長からお願いするの?」
「う~ん、合併は大きな区切りになるから、兄さんとも相談してみるよ、合併後の新企画第一段としても良いのだからね。
 難しい夢は兎も角、皆のささやかな夢が叶うと良いな。」
「ねえ、うちのお姉ちゃんの場合、素敵な彼氏ってなると思うのだけど、叶うと思う?」
「大丈夫さ、夢を諦めなければ。」
「そうよね…、世の中には体積の大きな人を好む人も…、きっと居るでしょう。」
nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。