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バトル-51 [高校生バトル-06]

「春子姉さん、社会組織論(仮)だけどさ、小論文コンテストのテーマにして行くのはどうかな?」
「そうね、どんな意見が出て来るのかしら、でも体系的な学問として整理して行くのは簡単では無いのよね。」
「う~ん、小学生にも考えて欲しいことから、大学生が研究として取り組んで欲しい内容まで…、ねえ、小論文って、読み手として評価する人をイメージして書くのかな。」
「でしょうね。」
「少し形を変えてさ、自分で読者を想定した…、えっと…、テーマに沿った自己主張ってどうかな。」
「どういう事?」
「読者を小学四年生だと想定したら難しい言葉を使いにくくなるから、説明が難しくなると思わない?
 そうだな…、自分で想定するより、コンテストの主催者側が決めた方が良いのかな…。
 兎に角、読み手を一般的な大人とするより面白いと思うんだ。」
「そっか…、読者をイメージして…、私もあまり考えて無かったわ、大人だって読解力に差が有る、文章が読み取れないのを読者の能力が低いと考えるては…。」
「文章で伝える難しさが有るのだけど、国語の成績が悪い子には言葉や映像を使う必要が有るのかもね。」
「う~ん、そう考えると、今は読者の資質を無視して文章だけで済ませている…、例えば法律だって…。」
「その法律の意味が分かって無い人も、その法によって裁かれているってことかな。」
「犯罪者が自分のした事の意味を分かってやってる場合と、違法だと認識してない場合とでは判決に差が有るとは聞いたけど…、社会集団と犯罪の関係とかも…、う~ん、社会学か…。」
「社会学?」
「社会組織論(仮)は組織を強くイメージしてるから、社会学とは違う括りとして考えたいと思っていたのだけど、社会学が対象としてる範囲は呆れる程広いの…、そうね、私達が取り組もうとしてる事は単に社会学の整理だと言われるかも知れないけど、組織というものを前面に出したいから…、組織社会学とか、でも、子どもから大人まで認識し易い名称にしたいのよね。」
「社会学って、小中学校では社会科ということになるのかな?」
「そうなるわね…、でも範囲が広過ぎるから結局小学校の教科書は簡単な目次、中学校のは少し詳しい目次に過ぎないのよね。
 社会科の中でも歴史は、歴史から学ぶという事が建前だけになっていて、過去の人達が何を成功させ何で失敗したのかを学ぶべき所を、歴史的出来事とそれが起きた年号を覚えさせられてお仕舞いになってる、歴史から学ぶと言う観点が疎かになっているのよね。」
「戦国時代を組織論リーダー論の視点などで考えるのと、関ヶ原の戦いは千六百年に起きた、これはテストに出すからなー、の違いと言うことなのかな。」
「そうなのよね、合戦に至る背景、戦国武将たちの思惑、そこから徳川幕府が…、鎖国によって培われたもの、得る事が遅れたものとか…。」
「ホントは大学入試を意識し過ぎたクイズ的な歴史バトルも見直して行きたい所だけど、今の形は需要が有るからな。」
「娯楽的要素が強くなってるものね。」
「ねえ、姉さんは社会組織論(仮)をどんな形でアピールして行くか考えてる?」
「うん、私は生まれたばかりの赤ちゃんと社会との繋がりから始め、成長の過程で集団の一員となり、集団社会との関係が変わって行く、そんな観点から見直して行きたいと思ってるの。
 YouTubeの日本語チャンネルを使って問題提起したいのだけど、三郎が幼かった頃の写真を使っても良いかな?」
「う~ん、変なのを使わないのなら。」
「勿論よ、変態を喜ばせそうなのは使えないわ。
 ただ、赤ちゃんを取り巻く環境とか、幼児を取り巻く環境のイメージとして使いたいの。」
「でも…、僕の場合は望まれない形で生まれて来た人とは全く違うでしょ…。」
「そうね、養護施設で育った人や虐待されてた人の心も意識しないと…、そこから無責任な大人の行為を考えて貰う方向でも話を進めて行き、社会問題を見つめ直して行くべきってことかな。」
「そう言うのって、簡単には解決出来ない問題だよね。」
「ええ、だからこそ継続的に、YouTubeでは考える切っ掛け、社会組織論(仮)への導入と考えてるのだけど、一つの大きなテーマとしては社会人として働き始め、責任有る大人となるまでに何を学ぶ必要が有るのかを考え、欲望のままに無責任な行動をする人を減らしたいと言う考えも有ったでしょ。」
「うん、食欲に忠実なだけの人なら、周囲への実害は少ないのだろうけどね…。」
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