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バトル-46 [高校生バトル-05]

「次郎兄さん、新規の企画を立て続けにスタートさせて行く事になるけど大丈夫なの?」
「ああ、実際のスタートは大学の試験に一区切りを付けてからになる、春休みに入れば学生社員に余裕が出来るんだ、業務を拡大して行くと人手が足りなくなりそうだが、一気に拡大する訳では無いから問題ないだろう。
 三郎は色々調べて提案してくれてるが時間的に大丈夫なのか?」
「うん、高校の予習は目標としていた所まで済ませたからね。
 ねえ、改めて県内の高校を見直してみたのだけど、ホントに様々だよね、高校生バトルのシステムを売り込むにしても学校毎に調整する必要が有ると思うのだけど、その辺りはどう考えているの?」
「偏差値の低い高校に関しては学校改革も含めて提案して行く事になると思う、今まで弱かった商業科や工業科の学科についても、資格試験を絡めて見直して行く事になるだろう。
 時間は掛かるが、学校改革のカギになる可能性を感じているよ。」
「パソコンを活用した授業を充実させて行くってこと?」
「少なくとも点数を付けて評価するという教師の作業はかなり減らせるだろ、春子に言われて佐伯さんに確認を取ったのだが、教室でなら不正対策が取り易くテストでも使えそうだよ。」
「でも、漢字とかのテストでは手書きの解答も必要でしょ。」
「それも、OCR、Optical Character Recognition、光学文字認識の技術を使えば、簡略化出来るんだ、スキャナーからパソコンに取り込み正解と判定されたものには丸を自動で、それ以外は先生が見て許容範囲かどうかを判断、その判断をAIに入力し続ければ許容範囲を決定づけて行く事も可能だけど、その辺りは教師の判断に差が有る事とコスト的に微妙だそうだ。」
「あっ、Optical Character Readerか、癖の有る字をどう判断するかが問題なんだね。
 パソコンが普及してるからキーボード入力に慣れる事が必要と言う人と、手書きを無くすべきでは無いと言う人と分かれているよね。」
「まあ、バランスだろうな、手書きを全く無くす訳には行かないだろう。」
「学校サイドはコスト面をどう考えると思う?」
「教師の負担を大幅に減らす事が出来、何割かの生徒はバトル感覚で力を伸ばせるだろう、特にやれば出来る子系がゲーム感覚にはまると大きな成果を出す事が確認されているからな。
 高校入学後に実力アップと言う評判が広がれば、学校にとって安いものとなるさ。」
「全員が、とはならないんだね。」
「思い切った授業改革を並行して行う事が出来れば結果はもっと違って来るのだろうが、九九すら怪しい子には難しい数学をパスさせ、基本計算をきっちり教え込んで卒業させた場合、それを高校卒業と認められるのかどうか、現状は何も理解出来てなくても補習とかでクリアした事にして卒業させているみたいだけどな。」
「何の為の高校なのかって…。」
「もっと議論して行くべきだろうな、社会に出て行く前にホントに身に着けておくべき事は何なのかとかさ。」
「今は無駄が多そうだけど、そこを高校生バトルのシステム導入で改善出来ると考えて貰えたら、我が社は安泰ってことになるのかな。」
「まあ、正月休みにゲーム感覚で高校生バトルに取り組んでくれた大人が結構いたみたいだから、今でも安泰だと思ってるよ。」
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