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バトル-45 [高校生バトル-05]

「春子、高校生バトル利用者調査の結果は見たか?」
「ええ、もっと活用して欲しいけど…、広告収入で運営しているという事で公的な機関が宣伝しにくいという一面が有るみたいね、次郎兄さんもコメントを見たのでしょ。」
「そこなのだが、広告なしの有料会員とかはどうだろう?」
「う~ん、広告がそれ程邪魔になってるとは思えないから利用者にとってメリットが無いと思うな、それより、広告なしのシステムを構築して、学校とかに売り込むってどう?
 学校単位で順位を付けられるとかクラス対抗、チーム対抗バトル、個人戦とかの付加価値を付け加えてさ。」
「そうだな…、料金設定が難しくなるのか…。」
「いっそ、学校の情報教育系をハードも含め維持管理全て請け負うとか、それぐらいの余力は有るでしょ。」
「余力か…、佐伯さんや兄貴と相談になるが…、全てと言うのはハードルが高そうだな、全学生社員の母校に対して営業を掛けて貰いその結果を見ながらか…、公立の場合は県や市町村にもアピールする必要が有るだろうな。」
「大学生の母校より偏差値の低い高校が狙い目じゃないかしら、まともな授業が出来てない高校が有ると聞いたわ。
 「そうだな、需要は有りそうだ。」
「授業そのものの見直しも提案してみたらどうかしら、例えば…、十分程度の解説後にバトル開始で生徒が集中し易い様にしたり、各自自分に有ったレベルに合った問題に取り組むとか、バトルの結果データをそのまま評価に使えるし、カンニング防止システムも教室なら構築し易いでしょ。」
「うん、その辺りをベースに売り込める形を検討して貰うよ。」
「今の社員で出来そう?」
「足りなくなるだろう、長期的な視点も必要になるから学生社員だけでなく大学卒業後も働いてくれる人を増やして行くべきかな。」
「後輩に席を譲る為に就職と言う人が多いみたいだけど大丈夫なの?」
「場合によっては、一般向けの求人活動をスタートさせる事にするよ、学生社員は労働時間が限られてしまうからね。」
「人件費は大丈夫?」
「スポンサー企業との関係が良好だから余裕は有る…、なあ、あるスポンサーの担当者から、新年の挨拶ついでのメールを受け取った奴がいてな、三郎を中心にCM出演の打診が有ったと報告して来た、まだ冗談半分の話なのか真面目な話しなのか分からないそうだが。」
「三郎のイメージを悪くしない企業なら乗っても良いと思うわ、真面目な話と受け止めた事にして進めてしまっても…、ギャラにもよるけど…、うちのチャンネル登録者数を考えたら向こうも安くとは出来ないでしょう。」
「そうだな、後は三郎次第か。」
「何事も経験だと思ってるし、新規で組織を展開して行く話を自身がしているのだから資金の必要性は分かってる筈、我らが会長は快く同意して下さると思うわよ。」
「高校入試が有ったり、ミュージカルとかの撮影も有るだろ。」
「CM出演が真子ちゃんと一緒で無かったとしても撮影には同行して貰うし、三郎が人気なのは充実した日々を過ごしてる事が演技で無く、そのまま人に伝わっているからだと思うのよ。」
「あっ、自然な演技をしてると思っていたが、今のそのままという事なのか。」
「演技なんて誰も教えてませんからね。」
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