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バトル-41 [高校生バトル-05]

「次郎、高校生バトルサイドとの合併話は進んでるのか?」
「うん、新組織の構想を練ってる最中だよ、ただ新規の企画が普通に出て来るし、大学卒業と同時に就職して行く学生社員の引継ぎも有って、正式な合併は六月以降を考えてる。
 父さん達が参加してくれた株バトルが思ってたより盛り上がってる事もあってね。」
「あれは高校生バトルの範疇にして良いのか微妙な気もしていたが、会社の同僚は息子とお金の話をする良い機会になったと話してくれたよ。
 うちの子達と違ってお金を稼ぐ意味が分かって無かったとか。」
「お義父さま、子ども達の多くは親に養われるまま、自分で稼ぐ事の意味を理解出来ないまま社会に、そこで初めて経済活動に触れると言うのが一般的なのです、大学を卒業して就職しても、その辺りの感覚が中学生程度の人が少なからずいまして。
 そんな環境を作って来た大人達が株バトルだけを見て批判してますが。」
「だよな、何の為にどんな教育が必要なのか、俺はサポートカンパニーでの活動を通して色々考えたよ。
 一番大切なのは親父の言う通り家族仲良くだと思う、それには経済的な安定が必要、苦学生の中には下らない親族間の揉め事の犠牲者もいてね。」
「次郎兄さん、社会的弱者の救済は出来そうなの?」
「まあ、出来る範囲でだな、結局資金が必要だろ、三郎達が稼いでくれてるとは言え限界は有る。
 ターゲットを英語圏に広げた事で収入は増えたが、支援の対象を日本国内だけに留めて良いのかと言う話も出て来てる。
 今は世界中の大金持ちに対してどうアピールして行くか、と言う課題に取り組んでるチームが立ち上がったとこだよ。」
「お母さん…。」
「私の子ども達がホントに立派に成長してくれて…、嬉しくて…。」
「まだこれからだよ、兄貴が短かったとは言え大企業での経験を踏まえて取締役となり、なあ大輔。」
「お義母さん、佐伯さんに来て頂いて親父の会社も改革を始めたばかりです、従業員に優しい企業が安定した利益を上げられる、親父は春子に影響されて理想の企業を真面目に考えてます。」
「なあ、大輔は小六の春子に告白した時、どれぐらいの事を考えていたのだ?」
「やだな一郎兄さん、純粋に春子が好きだった、ただそれだけです、春子以上に素敵な子なんていません。」
「その気持ちは変わって無いと言いたそうだな。」
「いいえ、変わりましたよ、高校大学と進学し自分も成長しましたからね。」
「兄貴、それ以上追及しても、はいはいお幸せにねって話ししか出て来ないぞ。」
「そ、そうなのか…。」
「私は、真子ちゃんの話が聞きたいかも。」
「うんうん、三郎くんとはどこまで?」
「真子ちゃん、お姉さまに教えなさ~い。」
「えっ。」
「姉さん方、真子は私の大切な義妹ですからね。」
「可愛いからつい…。」
「で、三郎とはどこまで?」
「春子さ~ん!」
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